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突然だが、そいつは夏の暑い日に襲ってきた。 いつも通り長門の本を閉じる音でSOS団の活動を終了し、みんなが帰り支度を始めた。 実際活動と言っても俺と古泉はオセロをエンドレスで、ハルヒは朝比奈さんをいじくり回し、 長門に限っては一言も喋らずに延々読書をしてただけだが。 「では、僕はお先に失礼します。文化祭のことでクラスの皆さんと話し合わなくてはならないので。」 「あの~、私も話し合いがあるので・・・今日はこれで失礼します。」 「みんな大変ねぇ・・・有希はなにかあるの?」 「・・・話し合い。」 長門ははたして話し合いに参加するのだろうか?何にも言わなそう気がする。 まぁ、暇なクラスはうちだけだろ。何が好きでアンケートなんかに決定したんだか。 「じゃああんたが何か考えれば良かったじゃない。たとえば裸踊りとか。」 誰がそんなもん見に来るか。裸踊りがしたいならハルヒ、お前がやればいい。 「いやよそんなの。第一私がしたらただの変態じゃない。それくらいの事も分からないの?」 あのな、言い出したのはそっちなんだが。まぁいい、さっきのは軽く聞き流して無かった事にしよう。 「そんなこと言ってないで早く出なさいよ。鍵閉めなきゃいけないんだから。」 分かったから大声出すな。鼓膜が破れる。 「分かった分かった。出ればいいんだろでr・・・」 その瞬間くらっときた。たぶん寝不足が原因の一時的な物だろう。焦る事はないな。 「さぁ、とっととで・・・さ・・・」 何だ?耳が聞こえない・・・耳鳴りか・・・ 「ちょ・・・キ・・ン、きいt・・キョン?」 ハルヒが心配そうな顔でこちらを見ている。なんだ?そんなに変な顔になってるのか? 「・・・ぁ・・ハ・・・・ぶ・・・」 声が出ないばかりか視界がぼやけてきやがった。 「k・・・!?」 なぁ、何を言ってるんだハルヒ。もっと聞こえるy・・・・だめだ・・・何も見えない・・・ 目の前が真っ暗だ・・・ ドサッ 「!?ちょっとキョン!?大丈夫!?ねぇキョン、起きて、起きてよキョン!!」 う、う~ん・・・ここはどこだ・・・? 何でこんな場所に・・・ええっと、何がどうなってこうなってるんだ? 確か部室でハルヒと話してて、そしたら目の前が真っ暗になって気づいたらここにいた。こんなもんか、やけに冷静だな俺。 「キョン・・・?気がついた?大丈夫?」 「ああ、何とかな。少しくらっときただけだから大丈夫だ。」 「そう・・・よかった・・・」 あれ?てっきりバカにしてくるんじゃないかと思ってたがその予想とは裏腹に本気で心配してくれていたようだ。 もしかして明日は豪雨や雪や雷三昧なんじゃないだろうか。・・・それは失礼か。 「おやっ?お目覚めですか?」 って古泉!?お前いつからそこにいたんだ!?というか顔が近い、息吹きかけるな気持ち悪い。 「これはこれは、失礼しました。」 まったく・・・こういう事は朝比奈さんか長門にしてほしいもんだ。 ウホよりそっちの方がよっぽど嬉しい。 「涼宮さんからあなたが倒れたと聞いたもので話し合いを放棄して駆けつけたのですよ。 ほら、長門さんも朝比奈さんも。」 お前は駆けつけなくてもいい。話し合いをし続ければよかったのに。 「キョンく~ん、良かったぁ~~あたし、倒れたって聞いたとき・・・グスッ・・・」 朝比奈さんは涙たらたらで最後の方は詰まって聞こえなかった。 心配かけて申し訳ない。 「・・・」 長門はと言うとやはりいつものようにこちらを見つめていた。 でも、少しは心配してくれてるみたいだ。そんなオーラが漂ってるんだが気のせいなのかね。 「軽い熱中症でしょう。少し休んだら良くなりますが念のため病院に行った方がいいでしょうね。」 そうだな。ここは素直に病院に行った方がいいだろう。 「ま、これぐらいでへこたれてたらSOS団の団員なんかつとまらないわ。さっさと病院行って治してきなさいよ。」 さっきの心配顔はどこへやら、眉は怒り口が笑ってるという器用な笑みを浮かべたハルヒがそこにいた。 と言うわけで今俺は病院に向かう真っ最中なのである。 ちなみに、病院なんてものは年に1回行くか行かないかぐらいの公共施設だ。 予約はしてなかったので20分ほど待って診察5分。まったくもって理不尽な気もするんだが。 やれやれ、後は会計をすますだけ・・・ん?なんか聞こえるな。 「○○からお越しの○○○○さん、診察室の方へどうぞ。」 てっきり終わったと思って帰るつもりだったのに。 まぁいい、初診だったから手続きとかなんやらあるんだろうな、きっと。 「どうぞ、そこに腰掛けてください。」 黒縁メガネをつけた何とも真面目そうな医者が着席を勧める。 「あの・・・なにか?」 「大変言いにくいことなのですが・・・ 保護者の方の連絡先教えていただけますか?」 どういうことだ。まさか検査入院か。いや、検査ぐらいだったらまだいい。 本気の入院で長い間病室ぐらしとかいやだぞ。 せめて通院ぐらいならいいんだが。 「何かあったんですか?」 「いや・・・別に。とりあえずご両親とお話しがしたいので。」 当の本人は無視ですか? 「理由がないなら別に両親に話す必要は無いと思うんですが・・・ もしかして通院ですか?それとも入院ですか?」 「・・・いえ、そうではないですけど・・・正直に言いましょう。 あなたは 後一日、もって二日しか生きられません。」 え?ちょ、ちょっと待ってくれ。すまん。なんだって? 「酷な事を言いますが、寿命はあと1~2日です・・・ あなたの病気がここ最近でも稀に見る病気で、現代医学ではもはやどうすることも・・・」 「う・・・うそですよね?そんなこと。だってこんなにぴんぴんしてるんですよ? そんな簡単に死ぬはずがn」 「残念ですが・・・もうその病気は体中の至る所を侵食しています。 本来なら動くのもやっとなはずです・・・」 もう医者の話なんぞ耳に入ってこなかった? 嘘だろ・・・死ぬのか、俺?まだ10数年しか生きてないんだぞ。なんかの間違いだろ・・・ まだしたいことだって沢山ある。端から見れば世界情勢に興味がない一般高校生なんだろうけどな・・・ それに・・・SOS団。あのはちゃめちゃでいつも100Wの神ハルヒ、myスウィートエンジェルである未来人の朝比奈さん、 無口だが一番頼りになる宇宙人の長門、それから・・・・言いたくはないが超能力者古泉。 俺はまだあそこに居たい。あいつらと一緒に遊びたい。わいわいがやがや非日常ストーリーを満喫したい!! もうそんなこともできないのかよ。畜生・・・ 「すいません・・・このことは親にはだまっといてもらえますか? お願いします。」 「・・・」 それ以上医者は何も言わなかった。 その後、家に帰る足取りは重く帰るとすぐに自分の部屋に閉じこもった。 そして泣いた。滝の様に涙があふれベッドは水びたしになった。 嗚咽を漏らしながら、ただただ泣いた。自分の生きるリミットに絶望しながら。 だからこそそこに一筋の希望を見つけようとしながら・・・・ チュンチュン ん・・ふぁ・・・・朝か・・・・ 気づいたら寝てたな俺。やれやれ、ベットの上がびしょぬれだ。 でも、泣いてる場合じゃない。これからやらなきゃいけないことがたくさんあるのさ。 どうせ死ぬんならやり残しのないように死にたいだろ。違うか? そう自分に言い聞かせたものの、学校に続く坂は精神的なものなのかはたまた肉体に限界が近づいてるか、 そんなことはどうでもいいがいつもより長く長く感じられた。まるでフルマラソンだ。 正直横から谷口が沸いてこないことを祈る。チャックにつっこみを入れない日を作ってくれ ようやく自分の教室の前にたどり着いた。・・・ハルヒにはこのことを黙っておこう。 これ以上心配かけさせたくないしな。何気ない顔で教室に入りいつも通りに過ごせばいい。 それでいいんだ・・・それd 「おはようございます。昨日は大変でしたね。」 うおっ、古泉いきなり出てくるな!てか、顔ちかっ!!!離れろ、今すぐに。 「ハハハ、すいません。ちょっとお時間いただけますか?」 なんで朝っぱらからこいつに絡まれなければならんのだ。いけ好かない顔の野郎に。 朝比奈さんと長門なら大歓迎だが。 「で、何があるって言うんだ?単刀直入に頼む。」 「そうしたいのは山々なんですが、ちょっと人目のつくところではね・・・・ 別の場所で話しましょう。」 やれやれ、こんな事をしてる暇はないんだがな。 こうしてあの古泉がビックリ仰天エスパー発言をした場所にやってきた。 「で、話ってのはなんなんだ。くだらない事じゃないだろうな。」 「いえいえ、重要な事ですよ。少なくともSOS団という肩書きを背負ってる人全員にとってはね。」 「・・・言ってみろ。」 「では言わしていただきます・・・ずばり、あなたはもう体が持ちませんね? それも一ヶ月二ヶ月単位じゃない。一~二日が限度のはずです。」 な、何でこいつが知ってるんだ?誰にも言ってないはずだ。どっから情報が・・・ そうか、あそこの病院にも機関への協力者が居るのか。別の病院にいっとけばよかったな・・・ おそらくそうであれば隠し通すことはザルで水をすくうぐらい無駄なことであろう。観念した方がよさそうだ。 「ああ、まったくもってその通りだ。言いたいことはそれだけか?」 「驚かないのですか?僕はもっとあなたが取り乱すと思ってましたが。」 当たり前だ。刺されたり神人とやらに出会ってたりおまけに閉鎖空間に閉じこめられたとなれば こんな事は象にたかる一匹の蟻のようなもんだ。 「なら、本題に入らせていただきます。 この件、長門有希と朝比奈みくるには言わないでもらいたいのです。」 おいこら。ハルヒならともかく朝比奈さんを呼び捨てにするな。 だいたい俺の残り少ない人生だ。どう使ってもかまわんだろう。 「失礼しました。けど忘れないでください。長門さんや朝比奈さんが属している組織にはいろいろな派閥があります。 たとえ彼女ら自身が何もしなくても、彼女らを通じて情報を得た他の・・・たとえば急進派などが 何らかのアクションを起こすことは容易に想像できます。もしかすると本人達が危険にさらされる自体になるかもしれません。」 考えてみればその通りかもしれんな。これ以上SOS団他の団員及び他の人々に迷惑なんかかけたくない。 「すいません、このようなことしか言えなくて。機関は関係無しに僕自身も非常に残念に思いますよ。」 あまりお前には残念に思ってほしくはないがな。 まぁ忠告はありがたくとっておくぜ。たぶん今までで一番役に立った話だろう。 キーンコーンカーンコーン 「予鈴ですか、もうそろそろ退散した方が良さそうですね。それでは。」 そういって古泉は去っていった。やれやれ、俺も教室に上がるか・・・ 授業なんてものはハルヒとの無駄話であっという間に放課後になり 俺は真っ先に文芸部もといSOS団所有の部室へとむかった。 ちなみに寿命のことは一言も言ってない。断じて。 どうせ分かることだ。ハルヒのあの心配そうな顔もみたくないしな。 そんなことを真剣に考えていたがやっぱり俺も男だったようで 朝比奈さんのメイド姿を妄想する比重の方がいつのまにか大きくなっていた。 悲しいな、男って。 コンコン いつも通りノックして入ると部室専用のエンジェル及び水晶玉の目を持った文芸部員がそこにいた。 「あっ、キョン君。もう大丈夫なんですか?」 ええ、あなたの顔を見ると元気百倍ですよ。どんな病気でも治ります。 「うふっ、待っててください。今お茶入れますね。」 その言葉と共に朝比奈さんは台所―――部室に台所があるのはいかがなものであろう―――に向かっていった。 ・・・この姿を見るのも今日で最後なんだろうな。畜生 いつの間にか俺の目からは涙が流れていた。涙もろくなったもんだなぁ、おい。 ところで長門、その透き通った目でこちらを見るのはやめてくれ。ほんとで泣きたくなっちまうから。 お前にはさんざん世話になりっぱなしだから迷惑かけたくないんだ。頼む・・・ 「はぁい、お茶はいりましたy・・・キョン君目が赤いけど大丈夫?」 「大丈夫ですよ、ただ目にゴミが入っただけです。」 いかんいかん、このままではばれるのも時間の問題だ。早く来いハルヒよ。 バンッ 「いやーごめんごめん、岡部に絡まれちゃってさぁ。あの先生、熱いのはいいけど暑苦しいのよねぇ。 もうちょっと影を薄くしたらいいのよ。ふ○わみたいに。」 来た。しかも悪口を言いながら。失礼極まりないだろ。 「うるさいわね。私がふか○っていったら○かわなのよ。それ以外の何者でもないが。」 すまん、ハルヒ。日本語でおkだ。 「まぁ、そんなことはどうでもいいわ。今日はなにしようかし・・・ってキョン、あんた目が赤いわよ。」 痛いとこついてきやがった。何でこう言うときに敏感なんだよ。 「いや、ゴミが入ってただけだ。気にするほどでもない。」 「ダメよそんなの。早く処置しなきゃ!」 そんなこと言ったって部活はどうするんだ。途中退場なんてしたかないね。 「むぅ・・・分かったわ。今日の部活は無し!キョン、早く病院に行きましょ。」 おいおい、何でお前までついてくるんだ。 「だってこの間みたいに倒れたら大変でしょ。だから私が・・・ってなんでこんなこと言わせるのよ。 いいからとっとと来なさいよ。」 やれやれ。まぁ話す場所ができたからよしとするか・・・ 「じゃあ有希、みくるちゃん、キョンを病院まで連れて行くから。」 「あ・・・はぁい。お気を付けて。」 「・・・」 そういうとハルヒと俺は部室から出て行った。 というかハルヒに引きずられながら。 これで本当にこの部室に足を踏み入れる事もないだろう。じゃあな、SOS団・・・ そして運命の時間がやってきた。そいつはハルヒと二人っきりになった今まさにこの時である。 「なぁハルヒ、病院に行くまでに話したいことがあるんだ。別にたいした事じゃないから 歩きながらでいい。」 「ふぅん、別にいいけど。」 「ならいうぞ・・・もし好きな人が後余命一日だ、何て時お前ならどうする?」 「なっ、い、いきなり何言うのよ!!バカキョン! ・・・・わ、私ならはっきり自分の思いを伝えるわよ。 どんな結果になろうともしない後悔よりはましなはずだもん。」 「そうか・・・」 「何よ、その返事?・・・ははぁ~ん、ひょっとしてだれか好きな人がいるんでしょ。 だれだれ、教えなさいよ。」 ・・・いいぜ教えてやるよ。 それはな、ハルヒ。お前だよ。なんだかんだいって俺はお前の事が好きなんだよ。 わらっちまうよほんと。最初お前に会ったときは変な奴って感じにしか見てなかったのにな。 いろいろやってるうちに惹かれていってしまった。閉鎖空間のときの告白、あれは戻ろうとして 我慢してやったんじゃない。少なからずお前に恋していたんだよ。だから悪夢で片づけられた時は 正直がっかりしたもんだぜ。だからな・・・はr それは突然やってきた。 前回のとは比較にならない眩暈。 並びに吐き気、耳鳴り、手足の痙攣、呼吸困難も併発。 内臓器官に異常発生。脳波異常。心拍数低下。その他障害が多々発生。 くそったれ・・・俺はここでおわっちまうのかよ・・・ まだだ、まだおれはしたいことをし終わっちゃいない。 今しないで何時するんだ。ああ? 言うんだ。全気力を振り絞って。 動け!!!俺の体!!! 「それはな・・・ハルヒ・・・・・お前の事だ・・・ 俺は・・・お前が・・・すk・・・」 そういうと俺は目の前が真っ暗になった。 体は地に落ちながら・・・ 「えっ?う・・・嘘でしょ?ちょっとキョン?大丈夫?ねぇキョン起きてよ、ねぇったら!! お願い、目を覚まして!!ねぇったら!!!」 地球の日付及び時間200X/07/XX 16 XX XX 発生座標[1561.9901] かつてより観察対象であった[涼宮ハルヒ]が情報爆発を発生させた。 この爆発により閉鎖空間が発生。 対抗手段はもはや存在しておらず、通常速度の30倍の早さで拡大。 およそ20分後に地球を覆う。25分後には通常空間と閉鎖空間が入れ替わり そのどちらも修復されることなく消滅。事実上地球という惑星はこの宇宙から無くなり 人間のいう生態系の進化の可能性は失われた。観察用インターフェイスは既に回収済みである。 どうやら情報によると爆発の原因は涼宮ハルヒにとって関係がある 人間の死によってもたらされた言われている。 この情報はきわめて不確定のため真偽は不明。 犠牲報告は次のとおりである 人間 ・・億人 ・・・・ ・・ ・・・ ・・ ・・ ・・・・ ・ ・・・ 以上 BADEND
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. 【作品名】涼宮ハルヒシリーズ 【名前】涼宮ハルヒ 【属性】女子高生、SOS団団長、世界の中心 【大きさ】女子高生並 【攻撃力】【防御力】【素早さ】 スポーツ万能の女子高生並。 【特殊能力】 世界改変:無意識のうちに世界を改変したり、新しい世界(時空)を作れる。 望んだことが現実になるが本人は能力を知らない、任意では使えない。 ただし、作中で能力は世界改変ではないとの意見も一部ある上、 その他も色々詳細不明なとこが多いので省略する。 【長所】運動能力は高い 【短所】詳細不明な能力 【備考】続刊、新情報待ちで今は特殊能力をカットした状態。 神に等しいながらも無自覚で唯我独尊、傍若無人に突き進むヒロイン ―old― 【名前】 涼宮ハルヒ(暴走状態) 【作品名】ハルヒシリーズ 【属性】 世界の中心 【大きさ】人間並み 【攻撃力】一般的な体育会系女子高生並み 【防御力】一般的な女子高生並み 【素早さ】一般的な体育会系女子高生並み 【特殊能力】 新しい時空を生み出し、その時空に移動する。 次元断層の隙間に閉鎖空間を生み出す能力の延長線と思われる。 この新しい時空は最初の内は元の時空と繋がりが有るが、極めて入りにくい。 次元断層の隙間の閉鎖空間に入れる能力者が何人も(少なくとも7~8人)全力を振り絞り、 ようやく幻のような存在を一人送り込み、数分の伝言を届けられる程度。 長門有希も干渉を試みたが、新時空のパソコンに文字情報を送り数分間会話するのがやっとだった。 しばらくすると(長くて数時間)、本来の時空間との連結が完全に消滅し、 更にしばらくすると、本来の現実空間が閉鎖空間に変わってしまうらしい。 古泉曰く『世界の破滅』。 これによる勝ち、あるいは『優勢・封印勝ち』を狙う。 現実空間が閉鎖空間に変わるのに掛かる時間は作中の記述から推測して 長くてもせいぜい丸1日程度。現実空間側からは干渉できない。 世界から逃げられる奴なら別世界に退避してドローには持ち込めると思われる。 ……と、考えたいところだが 実際には世界は滅びていないので単なる時空生成能力である可能性がある。 【長所】 とりあえず運動能力は人並み以上。 【短所】たとえ目の前に宇宙人や未来人や異世界人や超能力者がいても気づかない可能性がある。 この能力で世界を破滅させた実績が無い。(能力を使った時点で逃亡負け) 【戦法】「対戦相手」が何者であるかを知ろうとする。 その後、相手への興味を無くした場合は新時空に移動する。 【備考】ハルヒの無意識が能力を発動するつもりになりそうなぐらい、 この世界をつまらないと思っている状態で参戦。 old-- 【名前】 涼宮ハルヒ(暴走状態) 【作品名】ハルヒシリーズ 【属性】 世界の中心 【大きさ】人間並み 【攻撃力】徐々に世界が崩壊する。長門有希を圧倒する影響力。 【防御力】本人は人並み。ただし新しい時空間に居る。 【素早さ】人間並み。ただし新時空の発動は本人の反応に関係しない。 【特殊能力】 新しい時空を生み出す。 次元断層の隙間に閉鎖空間を生み出す能力の延長線と思われる。 この新しい時空は最初の内は元の時空と繋がりが有るが、極めて入りにくい。 次元断層の隙間の閉鎖空間に入れる能力者が何人も(少なくとも7~8人)全力を振り絞り、 ようやく幻のような存在を一人送り込み、数分の伝言を届けられる程度。 長門有希も干渉を試みたが、新時空のパソコンに文字情報を送り数分間会話するのがやっとだった。 しばらくすると(長くて数時間)、本来の時空間との連結が完全に消滅し、 更にしばらくすると、本来の現実空間が閉鎖空間に変わってしまうらしい。 古泉曰く『世界の破滅』。 これによる勝ち、あるいは『優勢・封印勝ち』を狙う。 現実空間が閉鎖空間に変わるのに掛かる時間は作中の記述から推測して 長くてもせいぜい丸1日程度。現実空間側からは干渉できない。 世界から逃げられる奴なら別世界に退避してドローには持ち込めると思われる。 【長所】能力者でも殆ど侵入できないハルヒ時空に居る。本人の反応が無関係。 【短所】ハルヒ時空に侵入されると一般人としての描写しかない。 【戦法】開始と同時(本人の反応とは無関係)に世界から消失し、新時空に現れる。 後は待つ。新時空に侵入されたら投了。 【備考】ハルヒの無意識が能力を発動するつもりになった瞬間で参加。 31スレ目 594 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2008/06/01(日) 18 19 02 ID 5niD0JMR 作成者ではないが、修正待ちの涼宮ハルヒを修正 野球バット装備も考えたが ルールの「・装備品の武器利用に関して」に引っ掛かるようなのでパス ザ・スニの短編「ハルヒ劇場」のとこから装備や描写引っ張れるかもしれないが自分は今手元に無い なのでそのへんは持ってる人にまかす。 取り合えずのところはこれで考察待ちにいけるかな? 642 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2008/06/19(木) 23 42 44 ID Kr8Ajs8+ 594涼宮ハルヒの考察 リニア>涼宮ハルヒ>高須竜児> 30スレ目 459 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2007/11/19(月) 10 58 13 ID i0ET+sI5 WB勢、一方通行、ハルヒ勢、この辺はもう定番だねぇ。 ハルヒの特殊能力なんてまだ推測の部分が色々あるだろ こんなもんマッハ没で考慮外にでもしてしまって。 【戦法】「対戦相手」が何者であるかを知ろうとする。 その後、相手への興味を無くした場合は新時空に移動する。 【備考】ハルヒの無意識が能力を発動するつもりになりそうなぐらい、 この世界をつまらないと思っている状態で参戦。 基本は全力で戦闘、性質ならともかく性格は考慮外、ハルヒは自分の能力知らない。 考察する人のイメージによって、ハルヒが対戦相手に興味持つか持たないか左右されるなんて×。 何者かを知ろうとか、興味がどうとか抜きで戦法は殴り蹴り。 そもそも今の「つまらないと思ってる」状態はルールからすれば作中「最強」の状態ではないだろ(逃亡負けの可能性があるから) これは「新しい時空を生み出せれる」状態でね? 「暴走」でなく「平常」の状態で参戦して 【特殊能力】は詳細不明で考慮外、あるいはルール的に考察不能なので省略のどちらかにして 【戦法】は殴り蹴り、【備考】は消して 新刊でるか完結するまで、スポーツ万能の女子高生並として参戦、あるいは修正待ち送り これでめんどいことにはならない。 460 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2007/11/20(火) 01 27 14 ID lSMOyESz 459 むしろハルヒの雑魚っぷりはネタとして残しておいていいと思うが 下手に普通の女子高生並みにするより特殊能力で自滅させとくほうが信者も諦めがつきやすいと思うぞ …その信者ってのは俺のことだがなorz 長門の初期のテンプレ、今見ると信者臭バリバリで痛すぎる… 461 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2007/11/20(火) 08 12 04 ID CWNpoSFc ネタとして本音は残したいのは分かるが、建前としてルール的に微妙だから普通の方がいいだろ。 信者目線からすると、自滅になるから逆に腹たってあげたくなるんじゃね? 19スレ目 932 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/08/15(火) 21 51 52 ID 0/lDETpn 930 上級超能力ぐらいで既に核無効が結構あるし渡り合えるんじゃない? ところでよく考えたら、 バルーンマン ハルヒに負け、かおりに勝ち(蚊の雌じゃ萎まないよね?) 涼宮ハルヒ かおりに逃亡負け、バルーンマンに勝ち 吉永かおり ハルヒに勝ち、バルーンマンに負け 秋庭里香>バルーンマン=吉永かおり=涼宮ハルヒ>エルメス だね 14スレ目 779 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/24(水) 11 47 00 ID PpYT8cW1 とりあえず 暴走ハルヒ テンプレの問題点 しばらくすると(長くて数時間)、本来の時空間との連結が完全に消滅し、 更にしばらくすると、本来の現実空間が閉鎖空間に変わってしまうらしい。 古泉曰く『世界の破滅』。 これによる勝ち、あるいは『優勢・封印勝ち』を狙う。 本来の現実世界が破滅するというのは作中人物の勝手な予想であり、作品内には現 実世界が破滅する描写は無く、過去にハルヒが世界を破滅させたという事実も無い。 描写のみを信用する限りでは、 自分が生み出した閉鎖空間に移動して、現実世界と 閉鎖空間との間の連結を切断する までしかできないので 「最終的に攻撃に繋がる戦術もなしに逃げつづけるのは不可」のルールに反する。 【戦法】開始と同時(本人の反応とは無関係)に世界から消失し、新時空に現れる。 後は待つ。新時空に侵入されたら投了。 【備考】ハルヒの無意識が能力を発動するつもりになった瞬間で参加。 ルール1-4「お互い対戦相手の前情報は無し。ただし、対戦相手の存在は知っている ものとする」によると対戦開始時点でハルヒは 何者かは不明だが敵であることはわ かっている者 が存在することを知っていることになる。 ハルヒならば、そんな奴に興味を持つのは当然で、能力の発動自体を(もちろん無 意識的に)やめたり、ハルヒ自身に加えて対戦相手も同時に閉鎖空間に移動させて しまう可能性がある(作中描写ではハルヒとキョンを移動させた)のでこの戦法は 成立しない。 780 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/24(水) 12 11 04 ID O4GLDjg+ 性格非考慮な最強スレにおいて本人の性格に左右される能力は考察しずらい 781 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/24(水) 12 33 27 ID XkptX9KS 杓子定規に考えれば、普通の女子高校生で飽きたら逃亡して敗北というキャラか 782 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/24(水) 16 18 27 ID PpYT8cW1 ハルヒの能力の発動条件を 対戦相手への興味を失うこと に設定して、能力を使っ たら逃亡負けというルールで考察してみる。 ちなみにハルヒは校内でもトップクラスの運動能力を持っています。 ?エベネゼル 普通のパソコンにしか見えないならば逃亡負け。超常現象的な特徴 (しゃべるとか)があれば電源を切って勝利。その後、変なパソコンをSOS団に勧誘。 ○エルメス 蹴り倒して勝利。その後、しゃべるバイクをSOS団に勧誘。 ○藤崎隆文 半分にちぎれた人間に意表をつかれて能力の発動が遅れる。隆文の 自爆負け。 ×秋庭里香 肝心の 敵 が病弱なだけの女子高生と知って失望。逃亡負け。 ?ライオット 普通人と見分けがつかなければ逃亡負け。ロボットらしい外見 ならば殴り倒してSOS団に(ry △L様 異世界人らしい格好をしているならばSOS団に勧誘。勝てないけど。 ×福沢祐巳 失望逃亡負け。 ○ルーミィ シルバーブロンドの幼女が変な言葉をしゃべり始めたと思ったら、杖 から炎が! ひっぱたいてからSOS(ry ○モエかん 常人以上の動きで少女だかアンドロイドだかが襲い掛かってきたら ハルヒだって本気で応戦する。 ×主人公(卓ビー) 主婦が重そうな盾持ってるだけじゃハルヒの興味は引けんだろ。 ×姉原聡史郎 少し強めの男子高生が相手だとさすがに無理か。 783 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/24(水) 16 36 04 ID H7SsLQ0L L様は見えんぞ。異世界挟んで開始だし。 784 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/24(水) 16 51 52 ID CASWFQK/ 大河原リキコ>柴崎倖一>クレア>宇野辺虎雄>堀田陽介>雨霧八雲>矢吹真吾>黒峰キリコ>洗脳装置>藤倉冬麻>イッコ ×リキコ~キリコ ○洗脳装置 武器ありで勝てる。 ○藤倉 武器があるから勝てる。 ○イッコ 武器あり価値。 785 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/24(水) 17 35 13 ID PpYT8cW1 間違えたorz 「モエかん」は作品名だ 786 名前:782[sage] 投稿日:2006/05/24(水) 17 40 00 ID PpYT8cW1 783 正確にはリナを勧誘 787 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/24(水) 17 42 17 ID CASWFQK/ 786 どっちにしろ、開始距離がトンデモナク離れてるから無理だと思うんだが。 788 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/24(水) 17 58 23 ID UPx95pRm 784 それは 777の考察? 786 なんか勘違いしてない? L様はL様単体でエントリしてるからリナもクソも無いぞ 相手が見えずつまらなくなって逃亡負け 789 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/24(水) 18 01 53 ID CASWFQK/ 788 両方に答えるが、その通りです。 790 名前:782[sage] 投稿日:2006/05/24(水) 18 04 07 ID PpYT8cW1 勘違いしてた。 世界4つ分離れた位置にいるリナに憑依しているL様ということだな。 △L様 異世界人らしい格好をしているならばSOS団に勧誘。勝てないけど。 ↓ ×L様 対戦相手が現れないことに失望して逃亡負け。 822 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/25(木) 13 46 48 ID w54ycOBn ハルヒの勝敗はこうなるか。 ○エベネゼル パソコンをいじっているうちに人間並みの知能を持つ変なパソコン だとわかったので電源を切って勝利。その後SOS団に勧誘。 ○エルメス 蹴り倒して勝利。その後、しゃべるバイクをSOS団に勧誘。 ○藤崎隆文 半分にちぎれた人間に意表をつかれて能力の発動が遅れる。隆文の 自爆負け。 ×秋庭里香 肝心の 敵 が病弱なだけの女子高生と知って失望。逃亡負け。 ×ライオット 髪を染めただけの少年にしか見えない。逃亡負け。 ×L様 敵が現れない。逃亡負け。 ×福沢祐巳 論外。逃亡負け。 ○ルーミィ シルバーブロンドの幼女が変な言葉をしゃべり始めたと思ったら、杖 から炎が! ひっぱたいてからSOS(ry ○リニア 常人以上の動きで少女だかアンドロイドだかが襲い掛かってきたら ハルヒだって本気で応戦する。 ×主人公(卓ビー) 主婦が重そうな盾持ってるだけじゃハルヒの興味は引けんだろ。 ×姉原聡史郎 少し強めの男子高生が相手だとさすがに無理か。 13スレ目 55 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 14 26 22 ID O2OyQ3Wu そういえば暴走ハルヒってダメだったの? 性格とか考えなければいけるような気がする 56 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 14 38 36 ID WXe7lOrX 55 実際に戦闘させた場合何が起こるかわからん過ぎるから無理。 ないから。 67 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 17 06 13 ID fL3oWVL5 まあ実は半分程度しか読んでないから知らない所も有るんだけど。 50 射程は接触が必要。 空飛べる奴には当てられないか? でかい奴なら最初に乗っかってしまう手が有るだろうけど。 瞬間移動してたはずだが、転移可能距離がよく判らないしな。 51 阻害されなければ~ 阻害されてしか使ってない。 だからその時の『阻害されまくって数分』のテンプレとなる。 能力消去 前のテンプレ書いた人、ヘルプ。知らないのだ、この場面は。 異空間の存在を感知し侵入 異空間転移だったと思う。 52 それだ。その描写を希望。読んでない巻っぽいので。 55 暴走ハルヒは本人に戦ってるという意識自体が無いから違うだろという話になった。 戦闘方法も本人さえ気づかない内に世界を滅ぼして勝利、だし。 56 いや、暴走ハルヒの行動は相手とか関係無く判りきってる。 このスレのルールだと相手を視認する前に自分の能力が発動して本人が異世界に消えちゃうから。 73 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 17 26 58 ID DGAwpdMI ハルヒのテンプレ見てきたが突っ込みどころ満載だな なんで最初から別空間にいるねんとか能力発動直前で参戦とか無理にきまってるじゃんみたいな 97 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 22 14 19 ID fbddNcfB 73 別空間に居るのは開始と同時に能力が発動するからだろう。 能力発動直前なのは条件を満たすと自動発動する能力だからかと。 本人の意識が関係しない常時発動能力の一種だから、開始と同時に発動。 常時発動能力が開始と同時に発動する状態で参戦してる奴は他にも居ると思うが。 98 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 22 21 35 ID yh5EEUWj 97 まず第一にハルヒの能力は常時発動じゃない訳だが あれは制御不能な任意全能キャラだろ 99 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 22 22 17 ID DGAwpdMI ハルヒの意思(まぁ無意識みたいだけど)が世界を改変する以上 ハルヒの思考よりも能力発動が早いとはかんがえられん 100 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 22 42 17 ID fbddNcfB 99 無意識だからな。 本人の世界への感想が『飽きちゃった』になった状態だともう自動発動じゃないか? ああ、ただこれを作中最強『状態』と見るかは微妙かもね。 作中最強の精神状態ではあるんだけど。 101 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 22 58 20 ID i+m0wjmd 飽きた瞬間能力が自動発動して異世界飛ぶからアウト 飽きる前は自力で能力発動できないからこれもアウト 飽きる直前とかいう訳解らん精神状態もアウト 102 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 23 12 22 ID DGAwpdMI ハルヒがこんな世界いやだとか飽きたとすいう思考によって能力発動なんだから 最低でもハルヒが思考しなきゃ発動しないだろ 103 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/07(日) 23 24 59 ID PHK3VHbo どっちにしろ消極的過ぎて参戦するのは無理だろ 自発的に相手に攻撃すらしないんだから 115 名前:100[sage] 投稿日:2006/05/08(月) 01 50 38 ID S08StwoG 101 だからその一つ目はなぜいかん? 102 その無意識の方針は既に決まって能力が『世界崩壊』になってるのが 作中最強状態の『暴走状態』と考えてます。 でもこれを作中最強『状態』と見るか、戦闘始まってからすべき『思考』 (まあ自発的にそんな思考は出来ないわけだけど)と見るべきかが微妙、と。 103 まあ、なんだかんだ言っても結局そういう事だよね。 120 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/08(月) 02 32 43 ID E3bASHDh 115 試合開始場ルール。戦闘開始はお互い向き合った状態で。異世界にいる状態でエントリーは不可 121 名前:120[sage] 投稿日:2006/05/08(月) 02 46 43 ID E3bASHDh 連投で補足すれば飽きた瞬間発動するなら試合開始前すでに異世界にいる状態になる 飽きてるけど異世界に移動していないってのはいわゆるかめはめ波を撃って発動したけど 相手に到達していない状態(もしくはチャージ全開で溜めありの技をいつでも撃てる状態)と同義になるので反則 あと思考は完全に自発行動だから状態ではない。「暴走状態」という すでに完成したステータスは成立するけどハルヒはその場合異世界に移動してしまうからルール違反 6スレ目 232 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/11/05(土) 17 14 57 ID yC2k8G2V とりあえずプロメテウスには勝てそうにないな 後は任意全能集団でかてるかどうかで全能っぽい力なきゃ負け 233 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/11/05(土) 17 32 27 ID zNl1kxDk 現実空間が閉鎖空間に変わるのに掛かる時間は不明だが 不明ならテンプレとして認められないと思うよ。 234 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/11/05(土) 17 37 07 ID yHKFktdv そもそも開始前から別時空にいるってのが無しだと思うんだが。 どう考えても戦闘開始後に展開だろ。 任意に能力使えないから姉原聡史郎以下か? 235 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/11/05(土) 17 41 58 ID 7FceyZ+R 231 この能力は自分で任意でしているわけじゃなさそうだし そのあと勝手に戦闘が終わるという話だから消極的過ぎてダメじゃないか? 任意で攻撃もしないようだし、やっていることは餓死狙いと変わらと思うけど 237 名前:231 投稿日:2005/11/05(土) 18 37 13 ID aodRcTb9 233 じゃあ作中の記述から推測。長くてもせいぜい丸1日程度。 234 ハルヒの無意識が能力を発動するつもりになった瞬間で参加だ。 開始と同時(空間支配などと同じ扱い)であって、戦闘開始後ではない。 その後、思考すらなくその瞬間に発動し、ハルヒは消失してハルヒ時空に現れる。 235 餓死とはハルヒの力による破滅(現実空間の閉鎖空間化及び破滅)が訪れる点が違う。 ただ、消極的すぎるというのは否定しない。 そもそもハルヒ自体制御できてないどころか気づいてもいない能力だし。 参戦してるキャラだと、古猟邦夫が赤ちゃんの時期に参戦するような物か。 自動発動とか空間支配と同列には扱えないだろうか? 扱えないならこのテンプレは引っ込める。 253 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/11/06(日) 16 03 47 ID 8QvMMC6+ 結局、 231のハルヒのテンプレはどっかルールに引っかかるのかな? エントリー出来るならナイトウォッチの前後になりそうだけど。 入りにくい別時空に入った事が有るキャラが殆ど居ないから。 プロメテウス~クルスディア ×?○○△?○○×○△?? ×:プロメテウスにはどーにもならん。 ?:ナイトウォッチは物質を異次元に吹っ飛ばす攻撃が効果有るか判らないため。 ?:ジャグヘッドは時間軸ごと吸い込む攻撃が一瞬前のハルヒを巻き込んだり出来るのか判らん。 ×:姫城玲の超光速指弾は時間を遡るため、戦闘開始前のハルヒを撃破できる。 △:竜鬼神は少なくとも世界崩壊からエスケープ出来るだろう。ハルヒ世界に入れても人間殺せず。 ?:戦天使も同じく。もしハルヒ世界に入れればサックリ。 ?:クルスディアは任意全能でやられるかわからん。 254 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/11/06(日) 16 16 17 ID UEBSl0bu 任意で能力を展開できないってツッコミは無視してるのか? 255 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/11/06(日) 16 20 58 ID 8QvMMC6+ 254 自動発動能力で戦うのは結局無しなのか? 例えば、古猟邦夫は能力を制御できる前だと参戦出来ないの? それによってルールに引っかかるかどうかが決まりそうなんだけど。 256 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/11/06(日) 16 27 51 ID 3bWAaesY その前に消極的過ぎてダメだと思うんだ あきらかに自分の意思で攻撃しているわけではないし 空間に移動したあとも自分で任意に攻撃することなし これで相手と戦ってるといわれても疑問に思わないか? 261 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/11/06(日) 16 46 17 ID GCC1eWNn ハルヒの別時空への移動と、元いた世界の破壊をするためにはこの世界がつまらないと思う必要がある。 目の前に何かわからないものが存在する時点でつまらないとは思わんだろうね。 相手が何であるかを知り、それでもつまらないと思わなければ別次空への移動は無理じゃないか? どんなに高くても殺人鬼の壁を越える事は不可能か。 263 名前:253 投稿日:2005/11/06(日) 16 47 44 ID 8QvMMC6+ 256 ああ、そういう事か。 確かに戦ってると言えるような物では無いな。納得。 .
https://w.atwiki.jp/haruhi-2ch/pages/132.html
ニュース過去ログ2010年-1 最新はこちら 2010年06月30日発売のザ・スニーカー8月号では涼宮ハルヒの驚愕の進行状況が85%程度と発表。涼宮ハルヒちゃんの憂鬱は少年マンガの特殊能力についての話4ページ程度。クリエイターズナウページにていとうのいぢの涼宮ハルヒ絵があり。 米amazonによると、The Melancholy of Haruhi Suzumiya Season 2の北米版DVDが2010年8月17日発売とのこと。DVD4枚組、収録時間350分。一方、日本のamazonでは劇場版 涼宮ハルヒの消失 [Blu-ray]が、まだお知らせEメール受付だけの状態ではありますが、早々と商品登録されています。(6/21追記:消失Blu-rayのamazonリンクは、1日でリンク先消滅してしまいました) 2010年06月26日発売の月刊少年エース2010年8月号の情報は、涼宮ハルヒちゃんの憂鬱&にょろーんちゅるやさんBDBOXの発売情報や涼宮ハルヒイラストレーションズの情報、涼宮ハルヒの果汁情報等。付録は予告通り、涼宮ハルヒの晴娘扇子。ツガノガク版の涼宮ハルヒの憂鬱は表紙&巻中カラーで編集長★一直線!!3話目。朝比奈みくると長門有希が書いた話についてがメイン。ぷよの涼宮ハルヒちゃんの憂鬱は、今月は8ページでキョンが風邪で寝込んでいるところにSOS団のメンバーが押しかける話。なおこの話も古泉は登場せず、新川さんが成り代わっている。 2010年06月18日までに「涼宮ハルヒの憂鬱」DVD特典映像を再編集した、「谷口が行く不思議発見の旅」スペシャルエディション DVDが9/24に角川映画から発売されるとの予定が明らかになる。→ソフマップ ちなみに、同日「らっきー☆れーさー Vol.1 DVD」も発売されるとのこと。 2010年06月07日付のT・ジョイ長岡(6/26(土)より公開)の告知によると、6/27(日)の13時頃・16時頃の上映回終了後、柏崎アニソンのど自慢で華麗に優勝を掻っ攫った、銀河の歌姫(笑)【りょこたん】がハルヒコスのミニライブ&撮影会&握手会を開催するとのこと。もしかしてサンフランシスコに触発された?→告知 2010年06月02日頃掲載のASOS団公式によると、2010年06月24日19 30(現地時間)からロサンゼルス・ウエストハリウッドのLaemmle s Sunset theaterで1回だけの上映があるとのこと。同時に、サンフランシスコのU.S.プレミアで消失鑑賞100回目を達成した方のインタビューも掲載されています→動画 (6/3追記 Anime News Networkによると、ステファニー・シェー(英語みくる)ほか、キャストも登場、サイン会もおこなわれる模様。今回もクリスティーナ・ヴィーのパフォーマンスあり。) 涼宮ハルヒちゃんの憂鬱 にょろ~んちゅるやさん Blu-ray Disc Box(初回限定生産)が2010年08月27日に発売予定。1枚で収まってるのに、なんでBOX扱いなんだよ?というツッコミの声も→AV Watch 2010年05月26日発売の月刊少年エース2010年7月号の情報は、涼宮ハルヒの驚愕の2010年内発売予定と発表という既報のほか、モバイルNewtypeにて涼宮ハルヒの消失の携帯着せ替えが配信という情報、次号8月号にて『涼宮ハルヒの憂鬱』特製晴娘扇子が付録など。ツガノガク版『涼宮ハルヒの憂鬱』は編集長★一直線!!第2話目。会長の裏の顔登場。ぷよの涼宮ハルヒちゃんの憂鬱は、古泉が欠席する代わりに新川さんが古泉に変装して?学校やSOS団に溶けこむ話。 2010年05月21日19時(日本時間22日11時)、サンフランシスコ Viz CinemaにてU.S.プレミア。初日ゲストにはASOS Brigade団長を務めるChristina Veeが登壇、「冒険でしょでしょ?」「優しい忘却」「Super Driver」「ハレ晴レユカイ」の4曲を熱唱。詳しい模様は涼宮ハルヒの消失・舞台挨拶レポート項参照。 2010年05月19日、北米のBandai Entertainmentが「涼宮ハルヒちゃんの憂鬱 」「にょろーん、ちゅるやさん」の北米版DVD発売を発表。オリジナルの吹替えキャストで、第一弾が夏にリリースされるそうです。→Anime News Network(英語) 伊藤P、白石稔らが出演しているらっきー☆れーさーで、順位予想を的中させると「涼宮ハルヒの消失」劇場用POP(6種類、各10名様)が当たるキャンペーンを実施。応募期間は2010年05月14日(金)から6月12日まで、商品の発送時期は7月中旬予定とのこと。「なお、お品物は大きなものになります」とのことなので注意。 2010年05月15日頃から、みんなすっかり忘れていたSOS団の仮団員証がヤマトのメール便で届き始めているようです。届いたならついてるぞ 。(5/18追記:SOS団仮団員証発送のお知らせによると、選抜された仮団員にだけ発送したとのこと) 英語版キョン役を演じるクリスピン・フリーマンさんのTwitterによると、2010年05月10日現在「エンドレスエイトの3週目」まで吹き替えが終わったとのこと。「Only 5 more to go!」と呟いていますが「あと5回もあるよ…」とのニュアンスでしょうか。(5/22追記 8回終了→Twitter) 2010年05月10日からキャラアニ.comで、涼宮ハルヒの果汁の予約受付開始。30本入り1ケースに、オリジナルテレカのついたAセット・Bセットが各5800円(送料別)。テレカの図柄はAセットがハルヒ、Bセットが3人娘。先日のザ・スニーカー6月号で予告されたポッカコーポレーションとのコラボ商品で、発売日はハルヒのエピソードに因み?7月7日。レモン果汁15%入り195gの紙パック。 TOHOシネマズ六本木ヒルズでは、5月21日(金)に「ロッポンギ・アニメ・ナイト2010年上半期アニメスペシャル」として「劇場版 涼宮ハルヒの消失」「魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st」「劇場版Fate/stay night Unlimited Blade Works」を一夜ですべて見られる企画を開催予定。1作品1200円。→告知 2010年5月2日26時20分にRKK熊本放送で『サムデイ イン ザ レイン 』を放送。2009年10月15日のYoutube配信終了から199日遅れ。 2010年04月30日発売のザ・スニーカー6月号では、涼宮ハルヒの驚愕一部先行掲載としてP68~P86に渡ってα7とβ7を掲載。長門有希ちゃんの消失出張版はP276から4ページ。本編より数ヶ月後という設定で、朝倉の口八丁に乗せられ新しい水着を買わされる長門。 ザ・スニーカー6月号によると、アニメ情報誌「月刊ニュータイプ」創刊25周年記念企画として、ポッカコーポレーションとハルヒのコラボ企画商品として、ハルヒのレモン飲料が登場するとのこと。詳細は5/10発売のニュータイプ6月号で発表予定。 2010年04月27日夕刻、某所でザ・スニーカー6月号のフライング発売が始まった模様。→画像1画像2(akibablog) 2010年04月26日発売の月刊少年エース2010年6月号の情報は、涼宮ハルヒの消失来場者キャンペーン第2弾の「特製ポストカードセット」の情報&画像公開のみ。ツガノガク版の涼宮ハルヒの憂鬱は第7巻『涼宮ハルヒの陰謀』を飛び越して、第8巻『涼宮ハルヒの憤慨』収録の編集長★一直線!に入っている。ぷよの涼宮ハルヒちゃんの憂鬱は、SOS団の活躍をミニキャラに置き換え全国に伝えるという構想をハルヒが語る話。 2010年04月20日、新規上映されるほとんどの劇場で来場者&リピーターキャンペーンを実施する旨が掲載された。詳細は劇場リスト及び各劇場HPを参照の事。 2010年04月19日。春!ハルヒが帰ってきた! 4/30発売のザ・スニーカー6月号、いとうのいぢ画伯の描いた予告ポスターの掲示が始まっています。→画像(akibablog) 2010年04月17日からワーナー・マイカル・シネマズ鈴鹿ベルシティ(三重)とワーナー・マイカル・シネマズ草津(滋賀)で公開。なお鈴鹿ベルシティでは他の17日公開作品との競合を避けるためか、メモパッド配布(200枚と公式で表記)とグッズ販売を15日朝9時から実施した。 2010年04月16日、今週のharuhi.tv公式の上映予定表更新では、上映館8館追加。特に、西宮北口駅前のSOS団待ち合わせ場所にもほど近いTOHOシネマズ西宮OSでの5/1公開が注目。→劇場リスト アメリカ・サンフランシスコのJapan town地区にあるViz Cinemaという143席の小さな劇場で、5/21から公開するとの情報がhttp //www.asosbrigade.com/にて告知されています。台湾で上映予定という画像が貼られたこともありましたが、海外での具体的な期日が示された上映情報は初。 兵庫県立西宮北高等学校のホームページに、「茅原実里さんが歌っている「優しい忘却」のプロモーションビデオ(youtube)は本校で撮影されました。校舎内の様子や、本校からの景色などが映っていますので、ぜひ一度ご覧ください。」との一文が掲載されました。それと共に、敷地内への無断立ち入りについての注意書きが掲載されています。現地に行く方には、くれぐれも軽率な行動は自重されるようお願いします。 ファーストショーの各劇場が次々と上映期間終了となる中、川崎チネチッタでは最後の一週間(4/18-23)を座席数844席のCINE GRANDEで上映すると発表(1日1回のみ、全席自由席)。TOHOシネマズ海老名で公開当初使用していたSCREEN1(634席)を上回る、最大の収容人員での上映となる。グランデは原則自由席なので、チネチッタ共通券などの前売券を持って窓口へ行くと、そのまま入れると直接グランデへ誘導される場合があります。半券が必要な方はその旨伝えて、当日券を発券してもらいましょう。(119-334) 2010年04月10日から富山シアター大都会で公開。初日から特製メモパッドの配布やリピート特典のフィルムブックマークプレゼント、4/17からは特製ポストカードの配布が行われると発表された。また、3/27から公開しているユナイテッド・シネマ金沢でも4/10から特製ポストカードの配布を実施。告知 2010年04月09日までにT・ジョイ出雲(島根)5/1公開予定と、藤枝シネ・プレーゴ(静岡)岡山メルパ(岡山)の5/8公開予定がそれぞれの映画館の公式HPで明らかになる。 ワーナーマイカルシネマズHPによると、ワーナー・マイカル・シネマズ草津(滋賀)とワーナー・マイカル・シネマズ鈴鹿ベルシティ(三重)が4/17、ワーナー・マイカル・シネマズ綾川(香川)が5/1公開と決まったとのこと。テレビ(放送局所在地)・映画通じて、ハルヒシリーズの四国上陸は初とみられる。→告知(草津) 告知(鈴鹿BC) 告知(綾川) RKK熊本放送のHPによると、4月18日から今まで「涼宮ハルヒの憂鬱」を放送していた時間枠が「けいおん!!」になり、「涼宮ハルヒの憂鬱」はその後の時間枠になるとのこと。 2010年04月02日付で、シネプレックス新座・幸手が5/8、シネプレックス旭川が5/15、ルミエール秋田が6/5公開との告知あり。またシネプレックス幕張とシネマサンシャイン北島(徳島)は順次公開。なお、同03月31日付けで福井シネマの公開日が4/17→4/24に変更になっている。→告知 2010年03月31日付のORICON STYLEによると、ロッテのガム『ACUO』の新CMで俳優の生田斗真と『涼宮ハルヒ シリーズ』の主人公・涼宮ハルヒらが共演するとのこと。4月5日より全国で放送開始。動画はこちら(削除の場合あり)→ニコ動削除済み,ニコ動,ニコ動非会員はこちら,Youtube 2010年03月27日から、来場者プレゼント第二弾として「特製ポストカードセット」の配布開始。チケットもぎり時に配布する劇場が多いようです。絵柄は共通の「消失長門と、そのメガネをかける消失ハルヒ」と、①改変直後、キョンの姿に驚く消失長門 ②袖をつまむ消失長門 ③屋上での長キョン背中合わせ ④ジョンスミス告白直後の消失ハルヒの4種類からランダムに1種類(赤い紙を剥がして開封する)。 夙川学院(光陽園学院)正門前の園芸店「プランツ・プランツ+フラワーズ」さんの3/7付日記で、お店が映画に登場したことが紹介されています。 2010年03月26日付で、6館の上映開始日が決定したとの告知。ユナイテッド・シネマ新潟が5/8、長野ロキシーが5/1、福井シネマが4/17、広島サロンシネマが4/24、宮崎キネマ館が5/1、桜坂劇場5/22。また、順次公開予定館も3館追加された。→告知 2010年03月26日発売の月刊少年エース2010年5月号には特に情報なし、ツガノガク版は涼宮ハルヒ動揺?収録の朝比奈みくるの憂鬱?の2話目。今回で完結。ぷよの涼宮ハルヒちゃんの憂鬱は大人朝比奈みくるが部室に来て長門に丸め込まれる話。 2010年03月24日までに、富山シアター大都会での上映開始日が4/10(土)に決まった模様です。 2010年03月23日、春のセンバツ第3日第3試合で、高岡商(富山)7番スタメンで出場の山道君のヒッティングマーチとして「ハレ晴レユカイ」が演奏されました。動画は毎日放送オンデマンドの2,5,7回裏で鑑賞できます(リンク先消滅の場合あり)。なお9回裏はスコアリングポジションにランナーが居たため別の曲でした。 2010年03月22日、「涼宮ハルヒの消失 劇場来場者キャンペーン第二弾」の詳細が公式HPで明らかになる。3月27日(土)より劇場にお越しいただいたお客様全員に、先着で「特製ポストカードセット(描き下ろしイラスト&名場面シーン掲載)」をプレゼントとのこと。内容は、共通の描き下ろしイラストポストカード1枚と、名場面シーンのポストカード4種類のうち1枚がセット。配布する劇場は、現在公開中の28館(3/19終了のセンチュリーと3/27公開のユナイテッド金沢を除く。金沢についてはメモパッド配布があるため?無し)。→告知 2010年03月25日に角川文庫から発売の短編小説集「不思議の扉 時間がいっぱい」(大森 望・編集)に「エンドレスエイト」原作が収録されます。 2010年03月17日、ユナイテッド・シネマ金沢の上映開始日が3/27に決定したとの告知あり。座席チケットのネット購入開始は3/24の0 00から。特製メモパッド(入場時にスクリーン入場口にて配布)やフィルムブックマーク(鑑賞チケット2枚をチケット売場にて提示)のキャンペーンも実施します→告知 2010年03月13日から、シネプレックス水戸・岡崎・枚方・小倉・熊本でも『涼宮ハルヒの消失』上映開始。特に小倉では施設で最大のシネマ1(413席)での上映。先着特典のメモパッド配布や、半券2枚でのフィルムブックマーク配布も実施された。 一方、3/11から12に相次いで、京都シネマ、ユナイテッド・シネマ札幌でフィルム在庫終了が告知される。 2010年03月11日の公式HPでの告知で、4/4に予定されていたニュータイプ25周年記念&映画「涼宮ハルヒの消失」公開記念イベントの中止が発表される。 2010年03月09日、公式サイト・公式ファンサイトなどで新規に「順次上映」予定の映画館20館が公開された。これでトータル上映館数はファーストラン・セカンドラン以降を含め46館となった。 3月13日から上映のシネプレックス水戸・岡崎・枚方・小倉・熊本でも先着特典のメモパッドやフィルムブックマークが配布されると、シネプレックス公式HPで告知あり。 2010年03月14日(日)よる11 30からのNHK MUSIC JAPANに茅原実里さんが『優しい忘却』で出演しました。 2010年03月04日付で、シネプレックス水戸で3/13(土)から緊急公開決定との告知あり。コミケットスペシャル5in水戸があるからではないかとの話。シネプレックス岡崎告知 シネプレックス枚方告知 シネプレックス小倉告知 シネプレックス熊本告知 の4つの劇場でも3/13(土)から緊急公開決定との告知あり。 京都シネマ公式HPで、2/20に行われた「劇場版 涼宮ハルヒの消失」のイベントレポートが掲載される。 RKK熊本放送での放送では、2/28深夜の19話『エンドレスエイト(8話目)』でようやく夏休み脱出。このまま進めば最終回は5/2になる模様。 2010年03月03日、PlayStation Storeのビデオカテゴリにて『涼宮ハルヒの憂鬱 第1話~第14話』配信開始。レンタル方式で一話200円、PSストアTOPにて特集される。 2010年02月27日から、リピート特典のフィルムブックマーク配布開始。 2010年02月27日までに、ユナイテッド・シネマ新潟・金沢の近日上映予定が4月から5月に延期される。ファーストラン絶好調の証しともいえる。 2010年02月26日発売の月刊少年エース2010年4月号には涼宮ハルヒの消失舞台挨拶特集。キャストや監督などの写真の他、パンフレットなどのグッズの写真、SOS団5人のキャストの舞台挨拶の内容も掲載。その他に、DVD第7巻、涼宮ハルヒの弦奏、ENOZのCDの発売情報も掲載。ツガノガク版は涼宮ハルヒ動揺?収録の朝比奈みくるの憂鬱?の1話目。ぷよの涼宮ハルヒちゃんの憂鬱は変装バトル話、男子はほぼ全員女装。 2010年02月24日夜、2日前フラゲのザ・スニーカー4月号に「涼宮ハルヒの驚愕 4月30日(金)発売の6月号に一部先行掲載」との告知があったとの画像が各所に貼られ、関係スレが騒然となる。発売日まで予告されていた「驚愕」の突然の発売延期から偶然にもちょうど1000日目の出来事であった。 同日、「優しい忘却」と「ENOZミニアルバム」発売。 2010年02月21日までに、公式HPに「劇場版 涼宮ハルヒの消失」大ヒット御礼舞台挨拶の実施が告知される。日付は3/6(土)、場所は千葉の京成ローザ10。公開初日に全国最多の10回上映やスタッフのコスプレも実施した、今回のハルヒ上映に力を入れていた劇場でもある。登壇者は茅原実里(長門有希役)、後藤邑子(朝比奈みくる役)、桑谷夏子(朝倉涼子役)、松岡由貴(鶴屋さん役)が予定されている。2/27(土)10 00よりチケットぴあにて発売、一般\2000 Pコード 556-272。 フィルムブックマークプレゼントについて、「一部、零号以外の本編フィルムが含まれる場合もございますがご容赦ください。」との注意事項が追加される。不備があって劇場から回収したフィルムで増産したものとの推測もあるが、詳細は不明。 2010年02月16日、角川書店は「涼宮ハルヒの憂鬱」の「射手座の日」をモチーフにしたiPhone/iPod touch向けシミュレーションゲーム「TDOS3 for iPhone」の提供をiTunes Storeで開始した。価格は230円。 (どっかが必ずやるんじゃないかと予想されていた?)涼宮ハルヒの消失 朝倉涼子のおでんなるキャラクター食品が、(株)大藤から2010年02月19日に発売された。中身はレトルトおでんで、内容物は練り物・大根・コンニャク・昆布・タマゴなど(内容量360g)。パッケージには、おでん鍋を持った朝倉涼子と長門有希が描かれており、価格は525円。 2010年02月19日までにユナイテッド・シネマ金沢の近日上映予定が4月から5月公開予定に変更される。新潟については4月予定のまま。 2010年02月10日付の茅原実里ブログによると、9日の深夜、仕事が終わってからプライベートで「消失」のミッドナイト上映に行ってきたとのこと。新宿バルト9の25 55からの回。 2010年02月06日、ついに劇場版『涼宮ハルヒの消失』公開。OPは平野綾の「冒険でしょでしょ?」でアニメーションは新規。EDは茅原実里の「優しい忘却」だが、1/28に公開されたPVでの伴奏付きとは違うアカペラ版であった。 初日舞台挨拶(新宿)の様子はこちら→http //www.haruhi.tv/fanclub/syoshitsu_special_report.html エンドロールやパンフレットによると、事前に公表されていなかった脇役のうち、今後のエピソードをアニメ化する場合「ワンダリング・シャドウ」で重要な役回りになるとして注目されていたクラスメートの阪中佳実役に、相沢舞がキャスティングされている。「らき☆すた」や「空を見上げる少女の瞳に映る世界」など、関連作品に多数出演している声優。 2010年02月04日、公式HPにて京都シネマでの舞台挨拶の予定が明らかに。実施回は2/20(土)11:05の回終了後と、同14:30の回上映前。登壇者は白石稔(司会)、池田晶子、西屋太志、伊藤敦の4人の予定。販売は2/13 10 00から、一般2000円、Pコード556-191。 「長門有希ちゃんの消失」1巻は2/4発売。コミックとらのあな各店では購入者先着で1冊につき1枚、特製イラストカードをプレゼントとのこと。→告知ページ 千葉の京成ローザ10では、「涼宮ハルヒの消失」公開記念・涼宮ハルヒの御祭と題して、2/6~7にコスプレでご鑑賞のお客様にミニポップコーンプレゼントという企画を予告。スタッフも県立北高制服でお出迎えするとか。→告知ページ(魚拓) 娘type3月号によると、2010年04月04日にC.C.Lemonホールで「涼宮ハルヒライブイベント」(仮)開催予定。→後日、中止になりました 2010年01月30日までにユナイテッド・シネマ新潟・金沢の近日上映予定に4月公開予定が追加される。 2010年01月28日、ニコニコ動画とyoutubeのLantis公式アカウントから、テーマソング「優しい忘却」の店頭用映像が公開された。5分44秒のフルコーラス映像。 2010年01月28日、公式ファンサイトなどで初日舞台挨拶についての発表あり。実施会場はシネマサンシャイン池袋(11:25の回上映終了後、Pコード:556-154)と新宿バルト9(9:20の回上映終了後、Pコード:556-153)の2カ所。いずれも1/31 10 00購入開始。 2010年01月27日、『涼宮ハルヒの消失』の関係者向け試写が行われた模様。→桑谷夏子(朝倉涼子)ブログ 茅原実里(長門有希)ブログ あおきさやか(キョンの妹)ブログ いとうのいぢブログ 2010年01月26日までに、ムービックス伊勢崎の告知などでキャンペーン内容が明らかに。「キャンペーンその1・入場者プレゼント配布」として、いとうのいぢ先生が描き下ろした劇場用パンフレット用イラストを使用した「スペシャルメモパッド」プレゼント(数量限定先着順)。「キャンペーンその2・リピート鑑賞でレアグッズプレゼント」として、『涼宮ハルヒの消失』本編の貴重な零号フィルムから切り出した、世界に1つだけのフイルムブックマーク(これも数量限定先着順)が2/27から引替開始。ブックマークの引き替えには座席指定券など各劇場の入場券半券が2枚必要(そのうち少なくとも1枚は2/27付以降であること、その2枚のうちどちらかの劇場であること)。 フォーラム仙台ではアニメイト仙台店と連動したフェア開催。2/28までに半券を持参すると100ポイントプレゼント、3000円以上の購入で空くじなしのくじ引き(商品は涼宮ハルヒシリーズ)。 TOHOシネマズ海老名・市川と京都シネマでは1/26から、立川シネマシティでは1/28から初日分の先売り開始。いずれも初回開始は午前8時。詳しくは各映画館の公式HPでご確認ください。 2010年01月26日発売の月刊少年エース2010年3月号の情報ページには涼宮ハルヒの消失の上映劇場情報ほか予告編のプレイバックのほか、涼宮ハルヒの消失サウンドトラックのトラック内容が掲載されている。またDVD第6巻の内容、長門有希ちゃんの消失第1巻の宣伝も掲載。ツガノガク版は原作第7巻涼宮ハルヒ陰謀?のプロローグにあたる部分で、タイトルは涼宮ハルヒの消失・エピローグ?と題されている、内容はほぼ原作通り。ぷよの涼宮ハルヒちゃんの憂鬱はハルヒちゃんのカチューシャが外れたら・・・という話。 ニコニコ動画「Lantisチャンネル」にて、オリジナルサウンドトラック宣伝用映像(リンク先はニコニコ動画、要アカウント登録)が公開された。消失本編+αと思われる止め絵画像をスライドショー形式でまとめた映像で、利用者による投稿ではないことから公式の映像だと思われる。(追記)22日午後5時ごろに当該映像は公開を終了した模様。利用者によって再度アップされた映像はこちら(権利者削除が行われる可能性があるので、閲覧できない可能性に注意のこと)。 2010年01月21日までに、涼宮ハルヒの憂鬱 特設ファンサイトで正式な上映時間が明らかに。当初発表の「約150分予定」から更に伸びた「2時間42分53秒(162分53秒)」で編集を終えた模様。 宮崎県の宮崎キネマ館でも、劇場版『涼宮ハルヒの消失』を公開予定。公式HPによると1/20現在、上映決定・公開日程調整中とのこと。 RKK熊本放送での放送は年始編成で1週休み、1/10深夜の12話『エンドレスエイト(1話目)』から再開。このまま進めば夏休み脱出は2/28、最終回は5/2になる模様。 『涼宮ハルヒの弦奏』のDVDが2/26発売予定。 2010年1月7日未明、消失映画CMの第二弾が放送される(15秒)。新カットがいくつかあり、短針銃で狙われる消失長門や、由良さん・鈴木さんとみられる女子の同級生が登場している。 2010年1月6日付の茅原実里ブログによると、1/5~6にかけて、映画「涼宮ハルヒの消失」のテーマ曲『優しい忘却』のジャケット&PV撮影を兵庫県立西宮北高等学校で行ったそうです。モデルになっている場所を訪れるのは初めてで、通学路の長い長い坂道を歩いたり、有希のマンションも見に行ったとのこと。なお、同7日付の白石稔ブログにも「今朝まで神戸におりましたが」という記述があるので、DVD特典映像の収録のため同行した可能性があります。
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/4426.html
そして翌日。 結局神になれなかった俺は、朝からハルヒの苦言を雨あられと背中に浴びる覚悟を決め、登校中も土砂降りの酸性雨に見舞われたために既に辛酸をなめるような気持ちでいた。 そして下駄箱でも憂き目に合いながら教室へ辿り着き自分の席へと腰を下ろすと、ハルヒから他の意味でぎくりとさせられる言葉を掛けられることとなった。 「ねえキョン」 「……何だ? ポエムなら、スマンがまだ少ししか出来ちゃいないぞ」 嘘をついた俺に、 「それは急いで仕上げなさいよね。学校は明日までなんだから。どうしても出来ないってんなら、土曜の不思議探検までなら待ったげる」 なんて、二十段の跳び箱が十九段になった所で無茶な指示に変わりゃしないぜ。 俺は失敗が怖くて動けないといった根性はないつもりだが、派手に転ぶとわかっていて「やります」とは到底言えず、そして当然の如く「出来ません」など言えるわけもなく、「ああ、ありがとう」という自分では何がありがたいのか分からんながらも感謝の言葉で対応した。しかしハルヒが聞きたかったのは別のことだったらしく、「それじゃなくて」と続け、 「佐々木さん、元気してる?」 「……ん、ああ。してると思うぞ」 「そう」 特にどうでもいいといった感じで静まるハルヒ。 ――俺は佐々木の名を聞いて、先日の、佐々木に群がる奴らとSOS団との衝突を思い出した。 佐々木は自分自身を別の位置から見つめられる聡明さと思慮深さを兼備した女の子なのだが、過去に行って自分と話してみないかという藤原の話に乗ってしまい、あいつらと行動を共にしていた。 そうなってしまうような会話が佐々木と藤原の間で交わされたのは、いつもの喫茶店で俺が最初に佐々木たちと会合した後、藤原と佐々木の二人を残して帰ったときだった。 もし過去の俺がもっと佐々木の話を聞いていたならば、あいつは俺たちの争いに巻き込まれずに、安定した閉鎖空間が灰色に染まる程傷付いたりもしなかったのではないかと思う。 佐々木を傷つけた、あの事件。 それについて語る前に その事態を招く原因となったもう一つの事件について話しておこう。 長門がダウンしていた間、俺たちSOS団(ハルヒ除く。長門の代わりに喜緑さん含む)は、佐々木たちと喫茶店でハルヒの能力についての議論を行った。もちろん意見は対立し、平行線のままに終了したのだが。 そして後日。橘京子の組織がハルヒにちょっかいを出しやがり俺はハルヒの誤解を解くために思い出したくもない真似をやるハメとなったのだが、そのすったもんだは平穏に終了し、俺はようやくその日の夜深い眠りについた。 そして翌朝。目覚めるとそこは異空間だった。なんじゃそりゃ。 俺はすぐには現状把握が出来ず、もしかしてまだ夢の中を放浪しているのかと思ったのだが、俺の寝ぼけ眼に飛び込んできたある人物の姿によって、意識は一気に、鳴り響くアラート音とともに覚醒した。 そこにいたのは、周防九曜だった。 それだけでその場所が天蓋領域によって作られた空間であったのを認知でき、また計り知れない危機が俺にせまっているかもしれないという予感も身を焦がすほどに強く感じられた。 だがいつまで経っても周防九曜はバタつく俺を無機質な瞳で見続けるのみだった。 しばらくして俺は落ち着いてモノを考え初め、長門の部屋に最初に行ったときあいつはお茶ぐらい出したぞなんて緊張感に欠ける思考が巡っていた頃、その異空間に新たな来訪者が訪れる。 その闖入者の姿をみた俺は一瞬ああもうこれはダメかもしれんなと思ったが、意外にもそいつは俺を天蓋領域の異空間から救い出してくれた。 なぜ意外だったかと言うと、俺を解放した人物は――未来人・藤原だったからだ。 藤原はいきなりやってきたかと思うやいなや周防九曜の後頭部に美麗な皐月の花姿のバレッタを取りつけ、その後の周防九曜は、藤原の命令を聞くかのように従順と異空間の解除を実行したのだ。 そして現実世界に戻った俺は、もしかして藤原に感謝しなければならないのだろうかと戸惑っていたのだが、藤原は俺に、 「……まったく余計なことをしてくれた。これは僕の予定にはなかった。忌々しき事態だ。計画を変えなけりゃならない」 まるで万引きの被害を受けた店の側を怒るような理不尽極まりない文句をつけられたが、まさにこの言葉こそが、俺たちと藤原たちとの、ハルヒの能力を巡る抗争の戦火を切ったんだ―――。 争いの概要はこうだ。藤原は周防九曜を操ってハルヒの能力を奪わんとし、俺たちはそれを阻止すべく交戦した。 面子は喫茶店で議論を繰り広げた際の顔触れで、この戦いは位相転移した空間で行われた。古泉は超能力が有効化されて喜緑さんと共に戦線に加わり、橘京子に戦う能力はなかったので、佐々木と共に傍観者となっていた。 俺と朝比奈さんは言わずもがな見ているだけしか出来ず、佐々木たちと共に傍観していた。 暫く戦況は拮抗していたのだが……正直、SOS団側に思わしくなかっただろう。 そんな中、藤原によって自身の任務に関する独白がなされ、あいつら側の未来人の目的は、時空改変能力を周防九曜に消去させるというものであったのが判明し、それについての問答によって別理論での時間遡行法の話や、本来の計画では佐々木を過去に赴かせることによって現在を変えようとしていたという事実も浮き彫りになったわけだ。 そして藤原の話も終わっていよいよとばかりにSOS団が敗北を喫しようとした……そのときだった。急に橘京子が震駭しながら、佐々木の閉鎖空間に突如として《神獣》が現れ、閉鎖空間がたちまち拡大し始めたと俺たちに訴えてきた。 このままでは能力がどうのという騒ぎではなく世界が破綻してしまうので、俺たちはすぐさま佐々木の閉鎖空間へと向かい……そこに生まれた《神獣》を撃退した。 そして、あいつの閉鎖空間が消滅する直前、少しゴタゴタしていたときに俺と佐々木で交わされた会話があるのだが、これは少し思い出して振り返ってみようと思う。 それは、俺から佐々木に話しかけて始まった会話で………… 「……佐々木。良かったら教えてくれないか? お前がなんで、過去の自分と話そうなんて思ったのか」 割れていく空。かつての穏やかな雰囲気とは一変して灰色に染まった空間。そして《神獣》。 それの崩壊を……諦観のような、それでいて納得したような面持ちで見つめる佐々木に、俺は問いかけた。 佐々木は俺の方へと顔を向け、泣き明かした後のような切なさが映る笑顔で柔らかに答えた。 「キョン。僕はね、山月記の李微によって教導されるように、心の中に猛獣を飼っていたんだ。それがこんな形で具象化するなんて……皮肉以外の何物でもないが、おかげで感得することが出来たよ」 そう話す佐々木からは、やはり何処かいつもとは違う覇気のなさを感じられる。しかし、 「心の中の猛獣だって? それこそお前には似つかわしくないし、俺はそんなことはないと思うぞ」 佐々木は少しだけ普段を取り戻したように独特の笑いを発して、そしてまたすぐに哀愁を呈し、 「まあ、李徴ほどの人物と僕なんかを比喩するのは相応しくなかったね。僕には彼ほどの才知は備わっていない。それに僕にあったのは、愚昧な臆病心だけだったのだから」 自嘲する様な笑いを挟み、 「まさか僕の嫌悪するところの人体(にんてい)と同じものを自ら抱いていたとはね。恥じ入るよ。でもそれに気付けなかったのは、今では当然のことのように思う。全部僕のせいだ」 「何言ってる。こんな事態が起きちまったのはお前を担ぎ上げた奴等と……俺が原因だ。すまなかった」 たまらず俺が口を出すと、佐々木は「それも遠からず起因しているね」と答え、継ぐ言葉を失った俺に、 「でも違うんだ、キョン。これは僕が中学生の時から存在していたものだったんだから。気付いたのが現在なだけであってね。むしろそれに気付かせてくれた彼ら……特にキョンには感謝しているよ」 ありがとう、という佐々木の言葉に俺はいたたまれなさを感じ、そして気付いた。 「……ちょっと待ってくれ。そもそも俺の質問に答えが出てないんじゃないか? 言いたくないのならもう聞きはしないが、はぐらかさずに教えちゃくれないか? 俺だって、お前の力になりたいんだ」 俺の言葉に佐々木は、見て取れる程度に微小な悲しみを顔に浮かべ、 「……中学の頃、僕が恋愛感情は精神病の一種だという見解の話をしていたことを覚えているかい?」 忘れやしないさ。今でも同じ考えの奴が俺の身近にいるからな。 「それは涼宮さんのことかな? ……だったら、僕がこれから話す内容を彼女にも伝えてくれないか? きっと彼女にとっても有用な情報になると思う。多分、それは君にとってもね」 「……わかった。すまないな」 それを聞いた佐々木は、目をつむりながらすうっと一息ついて、 「――僕はね、恋人のような関係性にはまるで意味がないと思っていた。互いを見つめ合って、周りが見えなくなるようなものにはね。ただ、人生の伴侶のように、二人が同じものを見つめて歩いていく関係に関してはその限りではなかった。実はね、中学生の頃にキョンと肩を並べて歩いていたときに、僕はそれに似た感情を持っていたんだよ。これは正直な気持ちだ。そして、僕はその状況に満足していた。その関係を変えることなど考えもしなかった。それは恋人というものに意味はないと思っていたのもあったが、そもそも、僕はキョンの誰に対してもどんな場所であっても不偏的な人柄が気に入っていたからね。自分にも無理に変わろうという気持ちは生じなかったんだ。……そしてそのまま、僕たちは高校に入ってそれぞれ違う道を進むこととなった」 佐々木は俺の理解度を確かめるような間を置き、続けて、 「……それから一年以上が経過して、先日僕たちが久しぶりに駅で鉢合わせた瞬間、僕としてはキョンの顔を見て沸き出でる喜悦の情を禁じ得なかったんだ。でもそのときですら、僕はそれを、好意を寄せていた君に対して生物としての本能が感じさせたものだと思っていた。そして正直なところ……あの時僕は塾の時間までには暫くの間があってね。もっとキョンと昔のように話をしたかったんだ。言い訳がましく学校の憂さ等を語っていたがね。実はそうなんだ」 「じゃあ俺たちと一緒に喫茶店まで来たら良かったじゃないか。あいつらだって佐々木なら喜んで迎え入れてくれるし、茶の支払だって俺がいつも一括して担ってるから佐々木の分が増えたところで変わらん。お前が来てたなら奢らせてもらったんだがな」 俺の言葉を聞いて、佐々木はくっくっと嬉しそうな声色で笑い、 「それは勿体ないことをした。唯一の心残りだ。でも僕はあのとき涼宮さんたちを目に入れて、そんな余裕や厚かましい態度を取れる程心が平静ではなかったからね。態度には出さないように努めたが、あれで結構戸惑っていたんだよ」 「そりゃあ全く気付かなかった。でも何に戸惑う必要があったんだ?」 「……僕自身も、そのときは何故そんな動揺を抱いてしまったのか分からなかった。でもね、今なら理解できる。僕はあのときキョンは中学生の頃とそう変わっていないと思っていたが、キミと彼女たちをみて、以前とは違うものを感じたんだろう」 俺がイマイチ得心出来ないでいると、 「これはキョンには分からないかも知れない。自分で見ているものでも、他人からの視点でなければ感じ取れないものというのがある」 それが何かと言えば、と続けて、 「つまり、キョンの視点が以前と変わっていたんだ。僕はそれを感じて、今まで並んで歩いていたと思っていたキミが何処か別の場所へ行ってしまったように思い、無意識の中で寂寥とした侘しさを抱いたんだろう。だが僕の自意識はその感情を否み、それらが心底で葛藤を繰り広げていたために僕は動揺していたんだと思う」 …………………。急に不思議な静寂が広がる。俺が何事かと尋ねようとした瞬間、 「……ここまで、キョンは何か気付かないか?」 いんや。まだ良く話を聞かんことには何とも言えんし、すまんが話の内容以上のものは分からん。 「そうか。じゃあ話を続けよう」と佐々木は、 「少しだけ話を戻そうか。恋愛は精神病の一種だという見解についてだ。……現在僕が考える所の恋愛感情による病的症状というのは、万人がそう言うように、盲目という障害を発生させるものなんだ。そして、それは何も恋愛にとりつかれることによって恋人にしか目を向けなくなるということや、それによって周囲の状況を正常に認識し得なくなることだけではない」 「それ以外になんかあるのか? 俺にはまったく想像がつかないんだが」 ……このとき佐々木が浮かべた笑顔に、俺は軽くてやわらかな音を聞いた気がした。 「――僕も想像すら出来なかった。それに、僕がそれら以外のものに気付いたのは本当につい最近で、しかもこれは僕自身が実際に体験することによって認知出来たものなんだ。……質問の答えが遅くなってすまない。僕は、『それ』を過去の自分に教えてみたかったんだ。僕はそれに気付けて良かったと思っているけど、時期が遅すぎたことに対しては率直に後悔の念を隠せない。でも、そんな僕の愚考による浅劣な行動を君たちが止めてくれて、嘘偽りなく心から感謝しているよ。おかげでもっと大事なものに気付くことができたからね」 皆にはすごく迷惑をかけてしまったけど、と佐々木は微笑みながら話していたが、俺にはまだ分からない点があったのでそれを言葉に表した。 「佐々木。そのお前が気付いた『それ』っていうのは何なんだ? あと、もっと大事なものってのも」 佐々木はキョトンとして俺を見つめ、すっかり元通りになった独特の笑い声を漏らし、 「……既に九十九パーセントの部分を言ってしまっているようなものなんだがね。しかし、それは僕が今となっても、出来ればその曖昧な段階のまま終わらせたかったということだろう。すまなかった。ちゃんと言葉にしよう」 いや、謝るべきなのはいつだって俺さ。それに聞いてばっかりで申し訳ない。 すると佐々木は、 「――いや、考え方によっては、これはお互い良い方向に進めるきっかけになるかも知れないな。『それ』を明確に答えることによって、僕が抱えてる九十九パーセント答えが判明している懸案と、キミが抱える疑問に答えを出すことが出来るからね」 「……他にも悩みがあるのか?」 俺の言葉に、 「なに、悩みという程のものじゃない。あえて悩みという言葉で表現するなら……そうだな、百五十億年かけて壁にぶつかれば、一回は素通りできるんじゃないかという希望を否定しきれない僕の弱さに悩ましさを覚えるよ。だが、それもすぐに解決する。キョンの疑問の『それ』に対する答えとなる……次の僕の言葉によってね。これには、今までのように錯雑に言語を交えて紛らわせたりはしない。キョンには、そのままの言葉を受け取って欲しい」 俺が教会で神の御言葉を代弁する教皇に向けるような厳粛な態度で沈黙すると――佐々木から、俺が持つ想像力を遥かに超えた言葉が飛び出した。 「わたしね、ずっと前からキョンのことが好きだったんだよ? ……今まで自分でも気付かなかったのは、きっとわたしがその気持ちに背を向けていたからなんだと思う」 突然佐々木らしくない言葉でこれまたらしくないことを言われては、俺の天地が崩壊して意識がブッ飛ぶ事態を起こすのに何ら障害はない。 ――が、俺は体の支えを失って倒れこむなんてな真似は到底出来なかった。出来る筈がない。やる奴がいるとしたらそいつは本当のフヌケだ。 ……佐々木の瞳はしっかりと俺の眼へと向けられ、その言葉に冗談なんてものは微塵も入ってないと訴えかけていたからだ。 くっく。不意に俺の耳にそんな音が届いた。目の前にはイタズラな笑顔を見せる佐々木がいた。 「そう固まってくれるなよキョン。まあ、そうなるのも仕方がないことだけどね。今の僕の台詞は投げっぱなしであるがゆえに、キョンは何とも答えようがいんだ」 脳がオーバーフロー気味に停止していただけであった俺は未だ反応できず、 「それに、僕も何かキミからの返答を求めようとは思っていなかった……いや、本当は聞きたくなかったのかもしれないな。僕はこの期に及んでも、臆病な心に噛み付かれたままだったようだね。まったく、どうしようもないとはこのことだ。……このように、どうしても僕は心の中に飼っているものに自分では抗うことが出来ない。それを踏まえて、一つ質問してもいいかい?」 若干の思考能力を取り戻しつつ、おもむろに首肯した俺に佐々木はうなづき返した後、少しの間を置き…… 「もしキミが、先程の僕の発言に言葉以上のニュアンスを感じこちらの意思を受け取ることがあったなら、それに対してのキョンの気持ちをそのまま僕へと伝えて欲しい。恐らくそれは一言で済むだろうし、それで十分だろう。僕はそれに含有された意味を正しく受け取とれる自信がある。これは、今までの僕たちが積んできた時間と関係性を根拠にして言い切れることだ。それは君だって同じだろう? ……そして別段思うところがないのであれば、このまま続けてキョンが抱く疑問に対しての答えを出すことにするよ」 ――さて、どうする? と俺に質問を投げかける佐々木。俺は…………。 わかってる。流石に気付かなければならない。佐々木の気持ちに、言わんとしているものに。 即物的なものを佐々木は望んでいるんじゃない。それもわかる。 だが、それは『そう』なのだ。俺がそれを受け入れてしまえば、『それ』になってしまうんだ。 そして、あいつもわかってる。そうなってしまうということを。そして、俺のそれに対する返答と……、 ――この言葉が、どういった意味なのかを。 「……すまない」 キュッ、と唇をむすぶ佐々木。……それを見て、俺は眼の裏側が熱くなるのを感じた。 それは俺の意識をうろんげにし、ふと気付けば、既に佐々木は言葉をつむぎ出していた。思い返せば、「ありがとう」と聞こえていた気がする。それに、俺が返答してから佐々木が話し出すまではそう時間は空いていなかったかもしれない。 「……僕は恋愛感情というものに目を当てることをしなかった。そんなものは存在しないとさえ思っていた。しかし、それは確実に僕の中に成立していたんだ。それを認めなかったがために、僕は自分の心底に潜む猛獣、愚昧な臆病心に自身が捉われていることにさえ気付けなかった。それはつまり、僕は恋によって盲目になっていたと言えるんじゃないか? 恋愛感情を否定することが、実はその存在を肯定する一つの証明になっていたなんてね。不覚にも、僕の確証バイアスは真逆の結論を導いてしまったわけだ。……そうだな、この僕の経験則は、まるで社会主義の効率性を立証せんとし、逆に経済の破綻を導き出してしまったコルナイのそれに似ているよ」 まるでミレニアム賞問題のいずれかを解き伏せたような喜色でくっくっと笑い、 「しかもそれによって、僕にもずっと以前から恋愛感情は存在していたという事実と、それの不変性にすら確証付けるまでに至るとは思いもしなかった。これにはもう一驚を喫するどころか感嘆の意すら覚えるよ。ああ、こんな情操的な感情を抱けたのは実に久方振りな気がするな。一番近いときでは、都心に原発を誘致することによって原発の実態を国民に垣間見させるよう目論んでいた、都知事の計画案に対してだったかな」 まあこれは映画の話だがね、と無邪気に手を振りながら、 「キョンも見てみると良い。キミの価値観や世界観に対してもすべからく影響を与えてくれるだろうから。……そして、僕はいま、心から過去になんて行かなくて良かったと思えている。なぜなら、こうなることによって、僕の世界は新たな変容をむかえられたからね。もちろんそれはトランジショナルなものではなく、リアライズされたことによってのものだ」 フリスビーを手首のスナップだけで放ったような手つきを見せ、 「――さて、キミが残すところの疑問もあと一つとなった。僕としてはこのまま話を続けてもいいのだが、」 上空に広がっている亀裂が加速度的に拡大していく様を指差し、 「長らく続いた僕の閉鎖空間とやらも、そろそろ終焉を迎えるようだ。なので、どうかな? 日を改めて、またあの喫茶店に前回のメンバーで会するっていうのは。歓談が出来るかは分からないが、きっと彼等らもキョンに言っておきたいことやらがあるだろうし、僕もキョンがそうしてくれるとありがたい」 「ちょっと待ってくれ」 なんだい? っと思いのほか早い反応を見せた佐々木に、 「おまえさ、過去に行こうなんて思い立ったのも、藤原と喫茶店で二人っきりになったときに何か言われたからなんだろ? ……あのとき、二人でどんな話をしてたんだ?」 佐々木は微妙に悩ましげな表情を顔に作り、思い立ったように、 「……もう隠す必要もないだろう。うん、教えよう。まず僕が過去に行きたかった理由は先に話したように、僕に潜んでいた感情を過去の自分に気付かせたかったからなんだ。それはもちろん、只の自己満足などではなく、それによって変化するものがあったためだ。それは今ではどうしようもなくてね。僕は卑しくも、あのとき彼からそれを変えられるという話を聞いて、みずからそれを望んだんだ」 どこか悲しげにそれを話す佐々木に、 「……変えるって、この世界をか?」 佐々木はゆっくり首を左右に振って、 「僕の行動によって、君たちのSOS団がこの世界からなくなってしまうなんて知らなかった。本当にすまない。今思い返すと、自分の思慮を欠いた軽率な行動に悔やみ入るよ。取り返しのつかない事態になっていたかもしれないのだから」 いや、お前が世界を変えるようなことをするなんて誰も思っちゃいないさ。 「佐々木、謝るのはナシにしよう。それは俺がすべきことだ。お前は何も気になんかしなくっていい。それにさっきの俺の言葉だってな、どうもお前が過去に行ってなにかをやるなんて信じられなかったから出ちまったんだ。気にさせてすまなかったよ」 でも、と佐々木はうつむき加減に、 「……確かに、僕が変えたものによって現在を違えてしまう予見はあったんだ。むしろそれが、僕の本当の希望だったのかな。すまな――」 俺の視線を受けて佐々木は言葉を中断し、 「……僕の過去での行動よって、変わるものとは何か? について述べよう。それは非常にシンプルで、かつ単純に意味が反転するだけのものなんだ。それに、答えは既に僕たちの今までのやり取りの中に紛れている。キョン、わかるかい?」 んー。正直に言えばサッパリわからん。……ヒントをくれないか? 「そうだね、中学生の僕たちが話していても何らおかしくはない、むしろそちらのほうが健全であろう会話の中の一文だ。……僕はもう言いたくないので、キミ自身で気付いてくれないか? おや、これもヒントになるだろうね」 暫く考えた俺であったが、佐々木がもう言いたくないこと、という言葉をそのまま考えて答えらしきものを見つけた。だが……。 「――それって、まさか……」 「わかってくれたようだね。ご名答。それだ。そして変わるのは――」 虚をつかれて戸惑っているような顔をしている俺に、 「……僕の告白に対する、キョンの返事なのさ」 正直、佐々木のこの言葉には納得しかねた。……それって藤原の嘘だったんじゃないか? 俺の佐々木に対する認識は過去を通してつい先程まで変わっちゃいなかったし、いつ言われたとして俺の意見が変わるとは……。 「ストップ。……そこまでにしてくれないか?」 佐々木から沈鬱な色で言い止められ、 「……すまん。考慮が足りなかった」 あいつの気持ちをまたもや意にかけていなかった事実に俺が自省していると、 「そういう顔をしてくれるなよキョン。僕は何もその後の言葉が聞きたくなかったわけじゃない。あのね、親友という立場の見解から言わせて貰えば、今の言葉はキョンの返事の理由としては若干の異存を残してしまう。今のキミは、もっと違った理由からあの返事を言っているはずなんだ」 お前が言うからにはそうなんだろうな。しかし、 「じゃあ、どんな理由からだと思うんだ?」 くっくっ、佐々木は事もなげに笑い、 「……それこそが、僕が最初に感じた過去のキョンとの相違点なんだ。キミは依然として気付いていないようだが、それを僕が教えてしまうのは無粋でしかない。それに言ってみたところでキョンは合点がいかないだろうし、これは己で気付くべきものだからね」 だから言わない。と、続けて、 「さて、僕にもまだ言い残したことがあるが――それもまた次の機会に回そう。それに、僕の心も今は……人並み程度には失恋の悲しみに打ち震えているんだよ? 存在しないといっていたものを失くしたことによってそう思うなんてバカげた話だがね。……だが逆に、そうであるからこそ、今の僕の悲哀は通常よりも大きいかもしれないな。それこそ、今ここで泣き崩れることだって容易に出来る程だ。しかし、僕はキミにそんなものは見せたくないし、キョンだって見たくはないだろう?」 そう言いながら揚々とした態度を取る佐々木に、俺はそうは思わないと言った。なぜなら…… 「……おまえが一人で泣いてる姿を想像するほうが、俺としては……ずっとやりきれん」 ――そっか。と、言い漏らすかのように佐々木は小さく呟き……しばらくは俺も佐々木も表情を崩さず、ただ、佐々木が何かを思っているだけのような静寂が二人の間に流れた。 「……優しいね。キョンは、いつもそうだったね」 まったく身に覚えがないことを言われたが俺は否定せず、 「ならば、それに甘えさせて貰おう。僕はここで泣かせてもらうよ。けど、やっぱり涙は見られたくないかな。そうだ、こういうのはどうだい? キョンが許すなら、キミの胸を貸し――」 ――その時、スウ、と佐々木の頬を一縷の水が伝った。 それは止め処ないようにサラサラとしたたり始め、佐々木はあわてふためくように、 「……す、すまない。こんなモノを見せるつもりはなかったんだが…………」 ひらいた手の平でそれぞれの頬をさすりながら、 「――ふ、あっあれ……? 僕は――」 「……佐々木」 ――俺は視線を横に流し佐々木へと近寄りながら、一歩手前で足を止めた。 そこにはもはや少女の泣き顔になっていた佐々木がいて、俺は、受身になった佐々木のその潤んだ瞳をしたたかに見つめ、視線を斜に落としながら一言、「すまなかった」と……俺には、これだけしか言えなかった。 佐々木は両方の手で顔を包み隠すように、ストン。と俺の体に倒れかかってきた。 胸の中でむせび泣く佐々木に、俺はその双肩に手をやる事だけしか出来ず、「――少しは、気付いてよ……」という佐々木がこぼした言葉に、ただ、俺は馬鹿野郎だったと、痛いほど……感じていた。 っと、まあ……佐々木が過去の自分と話したかった理由は、こうだったというわけだ。 そして佐々木は最後のあのとき、俺の鈍感さ加減に対して言葉を漏らしたんだと思われる。 ……だがしかし、俺はもっと別のことに対して気付いてやるべきだった。中学時代、佐々木自身も気付いていなかった……佐々木の心の中、その脆い部分に。 そこを俺が友人としてなにか助言でも出来ていたならば、あいつが自分の悩みに気付けずに、自分が悩んでいるということにすら気付いていないという状態になるのを回避出来たかも知れない。 ……しかし、後悔ばかりしているわけにもいかなければ、現在の俺と佐々木の関係は、以前よりも健康的に繋がっている。事件の詳細についても後日の喫茶店での会合でもう少し掘り下げれられているので、もう少し回想タイムを延長しようと思う。 SOS団お馴染みいつもの喫茶店、そこにいたのは、 「よ、キョン! お前恋のポエムなんか書いてんだってなぁ? ほぉー、早く見せて貰いたいもんだ!」 いや正確に言えば一文字だって書いちゃないが。ていうか谷口、いきなり声を掛けられると困るんだが、色々と。 「お前が似合わねぇツラ下げて、物思いにふけってやがるからだよ。てゆーか、なんだ、全然書けてねぇのか?」 もっと俺を見習えよ、と俺のシリアスな回想を邪魔しくさった谷口はなにやらのたまっている。 なになに? ほう。お前はポエムの麒麟児なのかもしれないってのか。谷口。五つ神童、十で天才、二十歳過ぎればただの人って言葉を知ってるか? だがまあ谷口の場合は、五つ残念、十でがっかり、二十歳過ぎたらああやっぱりって具合だろうね。 「なに言ってやがる。俺にはひがみにしか聞こえねえな とにかく、ちゃんと書いてみるこったな」 まさしくその通りである指摘をし、早くも谷口は「ま、せいぜい頑張れよ!」とスタスタと教室内を歩き去って行った。あいつはマジで俺の心配でもしに来たんだろうか? 「ちょっとキョン。あんた、まったく詩書いてないっての?」 ……そういえばハルヒが後にいたんだった。谷口、スマンがお前は余計な事態しか起こさなかったみたいだ。 が、それより……。 ――こいつ、今日はやけに大人しいな。メランコリックなのか? まさか、なんかの予兆じゃなかろうな。それは勘弁してくれ。ただでさえ俺は朝っぱらから別の不安材料も持たされてるんだから。 「どうすんのよ? タイムカプセル埋める余裕がなくなっちゃったら」 そりゃああなた、埋めないだけですよ。とは言わず、 「いつ埋めるかもう決めてるのか? あと、何処に埋めるのかも」 そうだな、俺んちはよしといた方がいい。なんせ俺の妹という自分で隠したヘソクリすら翌日に開けちまうヤツがいる。こいつは庭に俺たちが何か埋めたのを嗅ぎつけて掘り起こすどころか、タイムカプセルの中身の眠りまで覚ましちまうぜ。 「あんたが掘り起こすんじゃないの」 とハルヒ、あくまで淡々と。俺は肩をすくめつつ、 「しないね。正直ヘソクリは俺も一日しか我慢できなかったが、こればかりは勝手に掘り起こそうもんなら団長ってよりは組長みたいなヤツから俺が埋められちまう」 ……うん? 予想に反してハルヒからの反応がない。 俺の話を聞いていたのかどうか、ハルヒは頬杖をついたまま流し目で、 「……ゴールデンウイークの花見のときに、そのまま鶴屋さん家の庭に埋めようかな。あそこなら、この先もずっと残っていきそうだし。そこで作った短歌を入れるのもアリね。うん。そうしましょう」 他人の家で実行される計画案にも関わらず、今この瞬間ハルヒの中で決定されたような口振りだ。確かにそれには誰も否やはないだろうし、鶴屋さん邸が何世代にも渡って受け継がれていきながら益々の発展を遂げていくだろう予見にも疑いようは皆無だろう。だがハルヒ、そこは人の良心としてだな、まず鶴屋さんにお伺いを立てるべきなんだぞ。 「わかってるわよ、そんなの」 いやぁどうだかね。お前ほどそこら辺が怪しいヤツはいやしないし、恐らく元より備わってないだろうし。 「あんたね」ハルヒは机の方へ体を少し沈ませて、「それもこれも、詩が出来てからじゃないとダメなの。余計なもんにあたま回してないで、ちゃっちゃと書きなさいよね。花見まで出来なくなったらどうすんのよ」 それは困るなと思いながら、 「……だいだいだな、恋の詩ってのが無茶なんだ。下手したらお前、それ、下手なラブレターより始末が悪いじゃねえか。しかもだな、ハルヒよ。それを掲示板に貼り付けられちまうってんならまだしも、自ら印刷して全校生徒に配ってどうする」 ピクリ。ハルヒの頬から杖の役割を果たしていた腕が離れる。 そしてハルヒは腕を組みながら背もたれに寄りかかり居直すと、何故かその表情は数学教師が難問を寝ている生徒に問いかけて狙い撃つ際の偽悪的に作られたニヤリ顔を呈しており、かと思えばシタリ顔で教鞭を振るうかの如く右手人差し指をクルクル回し、明快な声調で、 「キョン? いい? 宛名のない恋文になんか言葉以上の意味はないのっ! そんなんじゃ、あんたはラヴソングすら歌えないわ。世界中のシンガーソングライターを敵に回すつもり? あたしはそんなくっだらない戦いは所望してないわ。どーでもいいから書くのよ! ほら、テキパキと済ませちゃいなさいよねっ!」 「……そっ、そうか?」と圧倒される俺。 ――いやはや、今までさんざ俺が呼び水を差していたのにも関わらず、コイツはなんだかよくわからん場所で元気を取り戻した。一体さっきの俺の言葉のどこに元気の素があったと言うのだろうか。それより先にもっと噛み付くところがあったじゃないか。 しかし結果オーライだ。ハルヒはどうやら鬱々としていたわけじゃなく軽度の感情の浮き沈みで意味もなくホウけていただけだったようである。そうであって欲しい。なんせ現状は団員の原稿の仕上がり位しか危惧するところはなく、他の事情によって憂鬱な色が出ているのであれば、それはそのままハルヒ以外のSOS団員(特に俺)に憂慮すべき事態が発生し東奔西走するという過程を辿ってしまうということが、今までの経験からして疑いようもないんだから。 そんな思考を巡らしながら、「てゆうかさ」と俺。「お前、なんで今回の機関誌の内容をポエムなんかにしたんだ? 単純にページ数が少なくていいからだってのか?」 今更な質問に、ハルヒはさも当たり前のことを言わんとするかのように鼻を鳴らし、 「それもあるけどね。モチロンそれだけじゃないわ。いいキョン? 詩っていうのはね、作者の人間性を計るのにはベストな創作活動なの。人としての魅力ってぇのは結局、その人物のインプットとアウトプットがどれ程のレベルで成り立っているかってことだから」 「どういうこった」 「一つのモノから、どれだけ情報を得られるのか。それをどれだけ伝えることが出来るのかってこと。詩を作る際にはこれに情報を変換する作業が加わるの。これは人間にしかない文化なのよ? そして、いかにそれらに富んでるかってのがイコールその人の魅力度数で、それが人間性の豊かさって言葉になるわけ」 「じゃあ長門はどうなる?」 「有希はあんた、寡黙で知性的な所があの子の魅力じゃない。多くを語らずとも有希の人間性は溢れ出てるの。むしろ、有希は背中でモノをありありと語ってるわね。そういうこと」 ふむ……まあ、わかる気はする。長門はアウトプットこそ微小だが、そのままハルヒの言葉通りに行動から長門らしさが顕然と現れるし、内包しているものはそれこそ計り知れない程だ。 それに、その理論を体現しているのは他ならぬハルヒ自身であろう。 世の中の事象全てを己が内にせしめんとし、コメットハンターばりの瞳で宇宙を見つめながら実際にその目の吸引力で彗星をも引き寄せそうなハルヒの求知心は本当に珍妙なエトセトラを呼び込む程であるし、こいつがアウトプットするモノは物理的概念的な意味でも途方もない。 ……って、これじゃあハルヒが魅力度トップって話になっちまうんじゃないか? 魅力的ランキング争い大本命の朝比奈さんはどうした。 俺の脳内で何故か陸上競技のビブスを着用したSOS団三人娘(ハルヒ赤、長門青、朝比奈さん黄色)が激烈なレースを繰り広げていると、 「それにね。今回の機関誌製作は、昨今のテレビ制作やミュージックシーンに対するアンチテーゼでもあるの」 それは気付かなかった。まさか、特に別条のない一学校組織の中でもおぼろな一団のポエム誌に、そんな大仰な意義が付属していたなんてさ。 ハルヒは未だ腕を組んだまま、若者がフェミレスで姿の見えない何かに対して実体のない怒りをぶつけているような感じで、 「家族と夕飯喰ってるときに流れてるテレビ位はあたしの目にも入るんだけど、なんでどの局もテンプレートに似たような番組しか作ってないの? 制作スタッフが大衆を愚鈍だと思ってるとしか思えないわっ! それに音楽だって、癒しだのなんだのばっかで逆にウンザリしちゃうってのよ。もっとあたしたちみたいに、面白さがなんたるかを突き詰めてクリエイトしていくべきね!」 その面白さの基準は全てハルヒ視点からなるものでありそれによって俺と朝比奈さんが被害を被る事が非常に多い件については、じゃあ面白くないのかという問いに対して俺はあの日キッパリと答えを、明言しているので言及しない。それには長門、朝比奈さん、そしてどうやら古泉すらも同じ答えを出すであろうから、なんら問題はないんだ。まあ……毎回事件は起こるんだが。 そして俺は音楽業界に明るくはないのだが、確かに近頃メディアで流れているインスタントなミュージックよりは親の部屋から流れてくるロカビリーでジャジーな野良猫たちの音楽や、メンタイコが好きな雄鶏が歌うロックンロールの方が心に触れるモノがある気がする。だが多分、つまびらかに調べて行けば現在もそういったミュージシャンたちは存在するんだろう。そういえば谷口がリンゴがどうだのピローがどうしただのと絶賛してたっけ。 しかしテレビについては一つ俺の考えをハルヒに示してみようと思い、実際に提言してみた。 「ハルヒ。確かにお前のその意見には俺もほとんど同調する。しかしだな、テレビに関しちゃそんな手法を取っているのは他にも原因が考えられるんだぜ」 「なによ? まさか効率性重視な商業の打算的な考えだとか、興行だからとかいったツマンナイ理由を言い出すんじゃないでしょうね」 それも言おうと思っていたのでちょっぴり悔しくなり、「そうじゃない」と負け惜しみ的に前置きして、 「つまるところ、民放のテレビってのは単なる看板でしかないんだ。制作側がどんなに新鋭的で良質な番組を作ろうが、それを見る人が少数派ならスポンサーの付き手が少ないから成り立ちにくい。言うなれば、それは砂漠のオアシスみたいなモンで、見定めることができるヤツにとっちゃあまさに楽園だが、悲しいかな人が少ない場所には看板が立ち難いし、立たなけりゃ広告宣伝料も入らないがゆえに番組は潰れちまうというわけさ。しかしだ、そんな番組は当たれば視聴率が安定して得られるし、成功例が往々にして長寿番組になるんだ。と、そうは言ってもそれは難しい。それより、魚群の中にその時々で効果的な仕掛けを放ったほうが成果としては確実に望めるだろ? でもだな、そんな打算的なツマラナイ手段を取るハメになるのは、時勢に飲み込まれている視聴者側が、鋭気溢れる制作者たちの番組に目を向けられないからというのも起因してるんだ。つまり似たようなテレビ番組が増えてるのは、我々民衆の意識の程度にも問題があるわけで――――」 と……ここまで言いかけて、俺はどこかこの状況に既視感と違和感を覚え、ハッとするようにピタリと止まった。 「どうしたの? ちゃんと最後まで言いなさいよ。気になるじゃない」 「あ、ああ。そうだな……」 俺はハルヒに余した話を言い終え、先程感じたものについて考察し、それはすぐに判明した。 ――そう。さっきの風景は、ハルヒがSOS団結成を思い立つキッカケになった一年程前の俺とハルヒの会話の風景に似ていたんだ。 そして、あの頃とは決定的に違うものがある。 それはまあ、俺とハルヒが話している姿が周囲から見てなんら不思議ではなくなったということと、俺の演説をハルヒが止めなかったこともそうだな。思えば、会話の内容がハルヒ的には死ぬほどつまらない話であったはずにも関わらずだ。 ついでに言えば今は雨が振ってるし……朝倉もいない。 だがしかし、一番変化していて、しかも一番重要な以前との違いはそんな目に見えてわかる事柄じゃないんだ。一体それは何か。 わかるだろ? ハルヒは今、この世界を心から楽しんでいる。 そしてそれは、俺だって一緒だ。もちろんSOS団のみんなだって。 でもまあ、それには気付いているつもりだった。だったんだが……。 見えているものが違う――。俺は、佐々木があのとき言っていた言葉の意味が今、何となく実感出来たような気がした。 第二章
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γ-1 「もしもし」 山びこのように返ってきたその声は、ハルヒだった。 ハルヒが殊勝にも、「もしもし」なんていうのは珍しいな。 「あんた、風呂入ってるの?」 「ああ、そうだ。エロい想像なんかすんなよ」 「誰もそんな気色悪いことなんかしないわよ!」 「で、何の用だ?」 「あのさ……」 ハルヒは、ためらうように沈黙した。 いつも一方的に用件を言いつけるハルヒらしからぬ態度だ。 「……明日、暇?」 「ああ、特に何の予定もないが」 「じゃあ、いつものところに、9時に集合! 遅れたら罰金!」 ハルヒは、そう叫ぶと一方的に電話を切った。いつものハルヒだ。 さっきの間はいったいなんだったんだろうな? 俺はそれから2分ほど湯船につかってから、風呂を出た。 γ-2 寝巻きを着て部屋に入り、ベッドの上でシャミセンが枕にしていた携帯電話を取り上げてダイヤルする。 相手が出てくるまで、10秒ほどの時間がたった。 「古泉です。ああ、あなたですか。何の御用です?」 俺の用件ぐらい、察してると思ったんだがな。とぼけてるのか? 「今日のあいつら、ありゃ何者だ?」 「そのことなら、長門さんに訊いた方が早いでしょう。僕が話せるのは、橘京子を名乗る人物についてぐらいです」 「それでかまわん」 「彼女は、『機関』の敵対組織の幹部といったところですよ。まあ、敵対とはいっても血みどろの抗争を繰り広げているというわけでもないですが」 「なら、どんなふうに敵対してるってんだ?」 「彼女たちも僕たちも、そうは変わらないんですよ。似たような思想のもとで動いてますが、解釈が違うといいますかね。まあ、幸い、彼女はまだ話が通じる方です。組織の中では穏健派寄りのようですからね。あの朝比奈さん誘拐事件も、彼女の本意ではなかったと思いますよ」 ほう。お前が弁護に回るとはな。 「それはともかくとして、橘京子の動きは僕たちがおさえます。別口の未来人の方は、朝比奈さんに何とかしてもらいましょう」 まあな。朝比奈さん(大)だって、あのいけ好かない野郎に好き勝手させるつもりはないだろう。 「問題は、情報統合思念体製ではない人型端末です。何を考えてるのか、全く読めません。長門さんの手に余るようなことがあれば、厳しい状況ですね」 「長門だけに負担をかけるようなことはしないさ。俺たちでも何かできることはあるだろ」 「僕もできる限りのことはしますよ。でも、万能に近い宇宙存在に比べると、我々はどうしても不利です。こればかりは、いかんともしがたい」 それを覆す切り札がないわけではないがな。 だが、それは諸刃の刃だ。 「ところで、おまえのところにハルヒから連絡がなかったか?」 「いえ、何もありませんでしたが、何か?」 「いや、明日の朝9時に集合って一方的に通告されたんだが」 古泉のところに連絡がないとすれば、どうやら、明日ハルヒのもとに召喚されるのは、俺だけらしいな。 「ほう。デートのお誘いですか? これはこれは。羨ましい限りですね」 「んなわけないだろ。どうせ、俺をこき使うような企みがあるに違いないぜ」 「涼宮さんも、佐々木さんとの遭遇で、気持ちに変化が生じたのかもしれませんよ。奇妙な閉鎖空間については、先日お話ししたかと思いますが」 「あのハルヒに限って、それはありえんね」 「修羅場にならないことを祈りますよ。僕のアルバイトがさらに忙しくなるようなことは避けてほしいですね」 「勝手に言ってろ」 古泉との電話はそれで打ち切られた。 次は、長門だ。 今度は、ワンコールで出た。 「…………」 「俺だ。今日会ったあの宇宙人なんだが」 「彼女は、広域帯宇宙存在の端末機」 即答だった。 「俺たちを雪山で凍死させようとしやがった奴ってことで合ってるか?」 「そう」 「あの宇宙人とは、何らかの意思疎通はできたのか?」 「思考プロセスにアクセスできなかった。彼女の行動原理は不明」 「広域帯宇宙存在とやらの考えも分からんか」 「情報統合思念体は彼らの解析に全力を尽くしているが、成果は出ていない」 「そうか」 このあと、長門は、淡々とした口調でこう告げてきた。 「私は、情報統合思念体から、最大限の警戒態勢をとるよう命じられた」 長門の抑揚のない声が、異様なまでに重く感じられた。 γ-3 ハルヒにこき使われるに違いない明日に備えて寝ようとしたところを、妹が襲撃してきやがった。 しぶしぶ、妹の宿題につきあうこと1時間。 シャミセンと戯れ始めた妹を、シャミセンごと追い出すと、俺はようやく眠りについた。 γ-4 翌、日曜日。 妹のボディプレスで起こされた俺は、朝飯を食って、家を出た。 「遅い! 罰金!」 もはや規定事項となった団長殿の宣告も、今日ばかりは耳に入らなかった。 なぜなら、ハルヒの隣に意外な人物が立っていたからだ。 「なんで、おまえがここにいるんだ?」 ハルヒの隣には、佐々木の姿があった。 「酷いな、キョン。僕がここにいるのがそんなに不思議かい? まあ、驚くのは無理もないが、そんなに驚くことはないじゃないか。昨日、涼宮さんに電話で提案してみたのだよ。昨日会ったのも何か縁だろうから、いろいろと話し合いたいとね」 「あたしも聞きたいことがいろいろとあるし、快諾したってわけ」 ハルヒ。佐々木がお前の電話番号を知っていることを不思議に思わなかったのか? まあ、橘京子あたりが調べて佐々木に教えたんだろうけどな。 「事情は分かった。だが、なんで俺まで一緒なんだ? 話し合いたいことがあるなら、二人で話し合えばいいことだろ?」 「キョン、君は相変わらずだね。この調子じゃ、涼宮さんもだいぶ苦労してるんじゃないかな」 待て。なんでそんなセリフが出てくるんだ? この唯我独尊団長様に苦労させられてるのは、俺の方だぜ。 「フン。いつものところに行くわよ!」 なぜか不機嫌になったハルヒの号令のもと、俺たちはいつもの喫茶店に向かった。 ハルヒは、俺の財政事情には何の考慮も払わず、ガンガン注文を出しまくった。 話し合いというのは、何のことはない。 俺の中学時代と高校時代のことを互いに話すというものだった。 まずは、ハルヒが、佐々木に、高校時代の俺のことについて話した。 なんというか、話を聞いているうちに、俺は自分で自分をほめたくなってきたね。ハルヒにあれだけさんざん振り回されてきても、自我を保持している自分という存在を。 「キョン。君は、実に充実した学生生活を送っているようだね」 それが佐々木の感想だった。 なんだかんだいっても、充実していたというのは事実だろう。 だが、俺はこう答えた。 「ただ単にこき使われてるだけだ」 「くっくっ。まあ、そういうことにしておこうか」 次は、佐々木が、ハルヒに、中学時代の俺のことについて話した。 話を聞いているうちに、ハルヒの顔がどんどん不機嫌になっていく。 聞き終わったハルヒは、不機嫌な顔のままで、こう質問してきた。 「ふーん。で、二人はどういう関係だったわけ?」 「友人よ」 さらりとそういった佐々木を、ハルヒはじっとにらんでいた。 「あのなぁ、ハルヒ。確かに誤解する奴はごまんといたが、俺たちは友人だったんだ。やましいことなんて何もないぜ」 「友人以上ではなかったってこと?」 「それは違うわよ、涼宮さん。正確には、友人『以外』ではありえなかったというべきね。少なくても、キョンにとってはそうだったはず」 どこが違うんだ? 俺のその疑問には、誰も答えてはくれなかった。 「はぁ……」 ハルヒは、大げさに溜息をつきやがった。 「あんたが嘘をついてるなんて思わないわよ。でも、嘘じゃないなら、なおのこと呆れ果てるしかないわね。あんた、そのうち背中からナイフで刺されるわよ」 おいおい、物騒なこというなよ。 ナイフで刺されるのは、朝倉の件だけで充分だ。 「僕も同感だね」 佐々木まで賛同しやがった。 俺がいったい何をしたってんだ? 茶店代は当然のごとく俺の払いとなった。 総務省に俺を財政再建団体の指定するよう申請したい気分だ。俺の懐具合が再建するまでには、20年はかかるだろうね。 そのあと、三人で不思議探索となった。 傍から見れば、両手に花とでもいうべきなんだろうが、この二人じゃ、そんな風情じゃないわな。 そういえば、ハルヒとペアになるのは、あの日以来か。 結局のところ、俺はハルヒにさんざん振り回され、佐々木の小難しいセリフを聞き流しながら、一日をすごすハメになった。ついでにいうと、昼飯までおごらされた。 そして、駅前での別れ際。 俺がふと振り返ると、ハルヒと佐々木は二人でまだ何か話していた。 何を話しているかは聞こえなかった。 知りたいとも思わなかった。この時には。 γ-5 月曜日、朝。 昨日の疲れがとれず、俺は重い足取りで、あのハイキングコースを這い上がった。 学校に着いたころにはずっしりと疲れてしまい、早くも帰りたくなってきた。そんなことは、俺の後ろの席に陣取る団長様が許してくれるわけもないが。 ハルヒは、微妙にそわそわした感じだった。 また、何か企んでいるのだろうか? 俺が疲れるようなことでなければいいのだが。 疑問には思ったが、疲れた体がそれ以上考えることを拒否し、俺は午前中の授業のほとんどを睡眠という体力回復行為に費やした。 寝ている間に、何か長い夢を見たような気がしたのだが、目が覚めたときにはきれいさっぱり忘れていた。 昼休み。 なぜかハルヒが俺の前の席に陣取り、椅子をこちらに向けてドカッと座った。 俺の机の上に、弁当箱を置く。 「今日は弁当なのか?」 「そうよ。そんな気分だったから」 机の上には、俺の弁当箱とハルヒの弁当箱が並んでいる。 こうして、二人で向かい合って、弁当を食うハメとなった。 なにやら誤解を受けそうな光景だ。実際、クラスのうち何人かがこちらをちらちら見ながら、こそこそと話をしている。 ハルヒは、相変わらず健啖ぶりで、弁当を平らげていた。 「その唐揚げ、おいしそうね」 ハルヒは、そういうや否や、俺の弁当箱から、唐揚げを取り上げ、食いやがった。 「ひとのもん勝手にとるな」 「うっさいわね。しょうがないから、これをやるわよ」 ハルヒは、自分の弁当箱から玉子焼きを箸でつまむと、そのまま俺の口に突っ込んだ。 「むぐ」 クラスの女子から、キャーというささやき声が聞こえる。 とんだ羞恥プレイだな。 こりゃいったい何の罰ゲームだ? 「感想は?」 ハルヒが、挑むような目つきで訊いてきた。 「うまい」 実際、それはうまかった。 「当たり前でしょ! 団長様の手作りなんだからね!」 そういいながら、ハルヒの顔は上機嫌そのものだった。 だがな、ハルヒよ。 いくらお前が鋼の神経をしているとはいえ、こういう誤解を受けかねないような行為は避けるべきだと思うぞ。 まあ、誤解する奴はいくら説明してやったってその誤解を解くようなことはないんだけどな。 俺が中学3年生時代の経験で学んだことといえば、それぐらいのものだ。 その日の放課後、俺とハルヒはホームルームを終えた担任岡部が教卓を降りると同時に席をたち、とっとと教室を後にした。 いつものように部室に行くのかと思いきや、 「キョン、先に行っててくんない? あたしはちょっと寄るところがあるから」 ハルヒは鞄を肩掛けすると、投擲されたカーリングの石よりも滑らかな足取りで走り去った。 はて、何を企んでるんだろうね? そういや、あいつは、朝から妙にそわそわした感じだったな。 まあ、考えても仕方がないので、俺はそのまま部室に向かった。 γ-6 部室に入ると、既に長門と朝比奈さんと古泉がそろっていた。 「涼宮さんは?」 古泉がそう訊いてきたので、答えてやった。 「授業が終わったとたんにどっかにすっ飛んでいきやがったぜ」 「そうですか。何かサプライズな出来事を持ってきてくれるかもしれませんね」 「世界が終わるようなサプライズは勘弁してほしいぜ」 「まあ、それはないでしょう」 そこに、SOS団の聖天使兼妖精兼女神様である朝比奈さんがお茶を出してくれた。 「どうぞ」 「ありがとうございます」 「ところで、昨日はどうだったんですか?」 古泉がにやけ顔で訊いてきやがった。 いつもだったら無視しているところだが、あの佐々木の周りにはSOS団と敵対している超常野郎が集まっている。一応、古泉の見解も聞いてみたかった。 俺は昨日の出来事をはしょりながら説明してやった。 「おやおや。まさに両手に花ではありませんか?」 「あの二人じゃ、とてもじゃないがそんな気分にはなれなかったね」 「まったく、あなたという人は」 「それより、佐々木のやつは、あいつらに操られてるんじゃないだろうな?」 心配なのは、そこのところだ。 「それはないと思いますよ。昨日の一件は、佐々木さんの自由意思でしょう。問題は、その自由意思を利用しようとする輩が現れることです。先日もお話ししましたが、特に警戒すべきは周防九曜を名乗る個体です」 俺は、長門の方を見た。 「長門の意見はどうだ?」 長門は、分厚いハードカバーから視線を離さず、淡々と答えた。 「私も、古泉一樹の意見に同意する」 「そうか」 一応、もう一人のお方にも聞いておくか。 「朝比奈さん」 「はい?」 「二月に会った、あの未来人のことですが」 「ああ、はい。覚えてます」 「あいつらが企んでいることって何ですか? ハルヒの観察ってわけでもないらしいって感じなんですが」 「えーっと……あの人の目的は、そのぅ、あたしには教えられていません。でも、悪いことをするために来たんじゃないと思います」 うーん。自分を誘拐した犯人たちの仲間だというのに、不思議なことに、朝比奈さんはあの野郎には悪い印象は持ってないようだ。 仏様のように広い御心の持ち主なのは結構ですが、もうちょっと警戒心とかを持った方がいいと思いますよ。 それはともかく、とりあえず、警戒すべきは周防九曜を名乗る宇宙人もどきであるというのが、結論になりそうだな。 その話題は、そこで打ち切りになった。 「どうです、一勝負」 古泉が出してきたのは、囲碁かと思ったら、連珠とかいう古典ゲームらしい。 「五目並べのようなものです。覚えたら簡単ですよ」 俺は古泉の言うままに盤上に石を置きながら、実地でだいたいの遊び方を教わった。 朝比奈さんのお茶を片手に二、三試合するうち、たちまち俺は古泉に連戦連勝するようになる。 いつもどおりまったりと時間が過ぎていった。 それにしても、ハルヒは遅いな。 そう思った瞬間に、爆音とともに扉が開いた。 「ごめんごめん。待たせたわね!」 部室にいた団員全員の視線が、ハルヒに集ま……らなかった……。 団員の視線は、ハルヒの後ろに立っている人物に集中していた。 「みんな! 今日から入団した学外団員を紹介するわ! 佐々木さんよ!」 そこにいたのは、紛れもなく佐々木だった。 続き 涼宮ハルヒの驚愕γ(ガンマ)
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ハルヒの2回目の世界改変、それは全ての終わりを意味していた。でもまぁ俺にとっちゃあどうって事も無いんだが。 宇宙人、未来人、超能力者。ハルヒが願い、集めた奴等。 ある日、俺は団活をして普通に帰った。別に、普通に古泉とチェスをしただけだがな。帰り道俺はふと思い出した。長門がカミングアウトした次の日に、朝倉が俺を殺そうとしたこと、それを長門が命を懸けて阻止してくれたこと。俺は長門に頼り過ぎている。分かりきった事なのだがほとんどの事件を長門の力が解決しているような気がする。そんなことを考えている内に後数十メートルで家に着く距離まで来ていた。 俺の目は信じられない物を見た。目の前の少し離れたところに“朝倉”が居た。今まで気付かないのがおかしい。 「あっ!」 俺は声を出してしまった。だが、こちらに気が着いていない様だ。このまま立っていれば見つけられ、何かのアクションを起こすだろう。逃げなければ。すぐさま反対方向へと駆け出し、回り道をして家に帰った。不思議な事に、家に着くまで朝倉は追って来なかったし、おかしな事にもなっていない。 「明日長門に聞いてみよう。って何も反省できてないじゃないか、俺!」 いつあいつが来るのか脅えながらも俺は数時間を過ごした。寝る前に気付いたのだが、あいつは俺の記憶が読めているのだろか。長門によれば数十メートル程の近い距離ならば有機生命体の記憶をいつも感じ取れるって言ってたが、それならば俺が朝倉に気付く前にあいつは何かする筈だが、何も無かった。何なんだ。俺に興味が無くなったのならそれで良いが、宇宙人、いやTFEI端末というべきか、まぁそのTFEI端末についての記憶があるのならすぐさま記憶操作をする筈・・・考えれば考えるほど矛盾してくる。もう考えるのをやめよう。明日にゃあ明日の風が吹く~ってな。
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古泉が病室を出て行き、部屋の中には俺とハルヒの二人っきりとなった。 ……何だ、この沈黙は? なぜだか全くわからないが微妙な空気が流れる。 おそらくまだ1、2分程度しか経っていないだろうが、10分くらい経った気がする。 やばいぜ、ちょっと緊張してきた。何か喋らないと。 『涼宮ハルヒの交流』 ―最終章― 沈黙を破るため、とりあえずの言葉を口にする。 「すまなかったな。迷惑かけて」 「別にいいわ。けどいきなりだったから心配したわよ。……もちろん団長としてよ」 「なんでもいいさ。ありがとよ」 再び二人とも言葉に詰まる。 「……あんた、ホントにだいじょうぶなの?」 「どういう意味だ?」 「だってこないだ倒れてからまだ半年も経ってないのよ。何が原因なのかは知らないけどちょっと異常よ。 ひょっとして、あたしが無茶させすぎちゃったりしてるからなの?」 確かに、普通はそんなにしょっちゅう意識不明にはならないよな。 けど今回の原因はハルヒだなんて言えねぇし。 どうでもいいが無茶させてる自覚があるならもっと優しく扱ってくれ。 「だいじょうぶさ。もうピンピンしてる。別に体に問題があるわけでもない」 「そう……、ならいいけど」 ハルヒに元気がないな。そんなに心配してくれてたってのか? それともここも実は異世界で、これは違うハルヒだったりするのか?いやいや、そんな馬鹿な。 ……ん?そうだな、そういえば言わなきゃいけないことがあったな。 「ハルヒ、昨日はすまなかったな」 ハルヒは不思議そうな顔で目を向ける。 「だから、別にいいって言ったでしょ」 「……ああ、いや、そのことじゃない。昨日の昼のことだ」 「ああ、……あれね」 途端に不機嫌な顔になる。やっぱかなり怒ってんのか。 「つい、つまらないことでムキになっちまったな。すまん。 けどな、お前からはつまらないことかもしれないけど、俺にとっては結構大事なことだったんだ」 「………」 あのハルヒと同じように黙ったままだ。 「別にSOS団として不思議を探すのは構わん。宇宙人、未来人、超能力者を探すのも構わん。 お前が手伝って欲しいってんならできる限りのことはやってやりたい。できる限りはな。 けど、な。……そいつらを見つけたら、俺は用済みになるのか?」 「そんなことは言ってないでしょ!」 「言ってはないかもしれんが、ひょっとしたらそうなんじゃないかって思ってしまったんだ。 そうしたら、きっと怖くなっちまったんだろうな」 「そんなことあるわけないでしょ。あんたあたしが信じられないの?」 「そうだったのかもしれない。いや、信じられなかったのは俺自身なのかもしれない。 そんなやつらがいる中で、いつまでもお前の側にいられるような資格がないと思ったのかもしれないな」 「そんなことないわ。だってキョンは、……キョンはあたしにとって……。あたしはキョンが……」 「でも、もうそんなことはどうでもよくなった」 ハルヒは驚いて悲しそうな顔になった。心なしか、涙が浮かんでいるようにも見える。 「まさか……もうやめるって言うの?なんでよ!?」 ああ、そういう風に捉えますか。というか言い方がまずかった気はしないでもないな。すまん。 「いや、すまん。そういう意味じゃない。俺はこれからもSOS団の一人としてやっていくつもりだ。 俺が言いたいのは、そのなんていうか……簡単に言うと自信が付いたってこと、か?」 「何言ってるのあんた。全然意味わかんないわよ」 だろうな。俺もよくわからん。どうやって話を進めたらいいやら。 「昨日言っただろ。普通じゃない人間なんて見つかりこないって。あれは本当のことだ。 けど、それはそういうやつらがいないって意味じゃない。こっちからは見つけられないって意味だ。 だっていきなり『お前は宇宙人か?』って聞かれて、はいそうです、って、本物だとしても答えるわけないだろ?」 「じゃあどうしろっていうのよ!」 「別に何もしなくていいと思うぞ。強いて言うなら、そういうやつらが現れるのを願い続けることだな。 そうすれば、お前の周りにいるそいつらは、時がくれば自分からそのことをお前に告げてくれるさ」 「あのねぇ、あたしには気長に待ってる暇はないのよ。時っていつよ?こないならこっちから探すしか――」 俺はハルヒの小さな肩に手をやり、ほんの少しだけこちらに引き寄せる。 「その時ってのは今だ」 「あんた何言ってんの?」 「あのな、ハルヒ。実は俺、異世界人なんだ」 「は?」 さすがに目が点になってるな。そりゃそうか。 「俺は異世界人なんだ」 「ちょっと、あんた。本気で言ってんの?んなわけないでしょ」 「本気だ。俺は異世界人なんだ。まぁそりゃあ普通の人間には簡単には信じられないかもしれないだろうがな。 それにしてもせっかく待ちに待った異世界人が現れたってのに、信じないなんてもったいない話だよな」 「わ、わかったわ。仕方ないから信じてあげるわよ」 なんて簡単に挑発にかかるんだ。こいつは。 「だからな……」 「だから何よ」 ハルヒの肩に置いていた手に、ギュッと力を込める。 やべぇ、めちゃくちゃ緊張してきた。 「俺は普通の人間じゃない異世界人だから、俺と付き合ってくれないか?」 ああ、ついに言っちまった。 「は!?あ、あんたちょっとまじで言ってるの?」 「ああ、俺は大まじだ。お前言ってただろ?普通の人間じゃないやつがいたら付き合うって。ありゃ嘘か?」 「嘘なんかつかないわよ。けど……、まぁあんたが異世界人だってんならしょうがないわね。 わかったわ。そこまで言うなら付き合ってあげるわよ」 意外とすんなりいったな。『あんたが異世界人だっていう証拠は?』とか言われたらどうしようかと思ってたが。 証拠なんてないしな。行き方も知らない。まぁハルヒは実は自分で知っているわけだが。 俺が本物かどうかなんてたいした問題じゃないってことなのか? まぁなんでもいいさ。 「一つ聞いてもいい?」 「なんだ?質問にもよるぞ」 「あんたの言う異世界ってどんな世界?」 どんな世界、か。どう言えばいいものか。ここと変わんねぇんだよなぁ。 「基本的にはこことほとんど同じだな。よくいうパラレルワールドってやつか?人もほとんど同じだ」 「ふーん、てことはあたしとかもいるわけ?」 「ああ、いるぜ。ちゃんとSOS団もある」 「じゃあ、何が違うの?全く一緒ってわけじゃないんでしょ」 そうだな?何が違うんだ?あまり違和感がなかったからな。 「なんだろうな。人の性格とかに微妙に違和感があるくらいか?」 「例えば?」 例えば、か。何かあったかな。 「あ、長門の料理がうまかった。昼の弁当もうまかったし」 ハルヒの目付きが変わる。 「へえー、有希に弁当とか作ってもらってたんだぁ」 いや、まて、それはだな。いろいろあって、とりあえず落ち着け。な。 「……まぁいいわ。そっちのあたしはどんな感じ?」 どんなって言われてもなぁ。確かにちょっと違ってはいたが。力のこともあるし。 「……お前をさらに強気にした感じだ」 としか言いようがない。 「なるほどね。まぁいいわ」 「というかお前案外簡単に信じるんだな」 「嘘なの?」 「いや、そういう意味じゃないが」 「ならいいじゃない。あんたが本当って言ってるならそれでいいのよ。何か問題あるの?」 「いや、ちょっと話がうまく行き過ぎてて。ハルヒ、本当に俺でいいのか?」 「あたしがいいって言ってんだからそれでいいのよ。何?取り消したいの?」 「そんなわけあるか!俺はお前のことが、……本当に好きなんだから」 空いているもう片方の手もハルヒの肩に置く。 「ならさっさと好きって言いなさいよね。全く。こっちだって不安なんだから」 「そうだな、すまん。……ハルヒ、好きだ」 「あたしもよ。……キョン」 両の手に少し力を入れて引き寄せると、それに従いハルヒも近づいてくる。 ……あと20cm。 俺が顔を近付けるとハルヒも顔を近付ける。 ……あと10cm。 残りわずかのところでハルヒが目を瞑る。 ……あと5cm。 顔を少し傾け、目を閉じているハルヒの唇に俺の唇をそっと重ね―― コンコン! バッ!! ドアがノックされる音に慌ててハルヒの体を引き離す。 「入りますよ」 そういって古泉が入ってくる。そういえばジュースを買いに行ってたんだっけ? というか手ぶらじゃねぇか。どういうことだ?その満面の笑みは何だ? 「いえいえ、なんでもありませんよ。」 古泉の後ろには隠れるようにしている二人の姿が見える。 お見舞いのフルーツセットと、それとは別にお見舞いの品の袋を持った朝比奈さんとなぜか大量の本を持った長門の姿が。 「長門、それに朝比奈さんも。来てくれたんですね」 「……来ていた」 「キョ、キョンくん、具合はどうですかぁ?」 ん?なんか様子が変だ。朝比奈さんに至っては顔が真っ赤だし。 ってハルヒも顔が真っ赤になってるな。しかも口を開けたまんま固まっている。どういうことだ? 「古泉、何かあったか?ジュースはどうした?」 「ああ、そういえば飲み物を買いに出たのでしたね。うっかりしてました」 「は?じゃあお前はジュースも買わずに今までどこ……って、お前まさか!?」 「いやあ、この部屋を出たところで偶然このお二方と会いましてね。中に入ろうかとも思いましたが……ねえ?」 と、長門の方に振る。 「……いいところだった」 嘘だろ?まさかこいつら全部聞いてたんじゃ。 「……古泉、どこからだ?」 「そうですね。『すまなかったな。迷惑かけて』からですね。最初の方でしょうか?」 最初の方っていうか一番最初だぜこのヤロー。 ……そこから全部聞かれてたってことなのか?そんな馬鹿な。ぐあっ、死にてえ。 思わず頭を抱える。ハルヒはまだ固まっている。 「キョンくん、気を落とさないでください。だいじょうぶですよぉ。カッコ良かったですぅ」 いえ、朝比奈さん。それ全くフォローになってませんから。 「まぁいいじゃないですか。一件落着ですよ」 くそっ、こいつに言われると腹立つな。 どうでもいいけどお前間違いなく開けるタイミング狙ってただろ。 「さて、なんのことでしょう?」 くそっ、いまいましい。 ハルヒいい加減正気に戻れ。 「わ、わかってるわよ。うっさい」 まぁいいさ。これでこの一件は無事に終わったってわけだ。やっぱりこういう世界が一番だな。 あんな悪夢のような時間は出来ればもう過ごしたくないものだ。 俺はここでこのSOS団のみんなと俺は楽しく過ごしていくさ。 だからそっちのSOS団もそっちで楽しくやってくれ。そっちの俺たちも仲良くな。頑張れよ、『俺』。 「とりあえず元気そうで良かったですぅ」 「安心した」 二人からちゃんとしたお見舞いの言葉をもらっていると、 「やっぱりキョンを雑用係にして酷使し過ぎたのがまずかったのかしらね」 だから自覚あるならやめろっての。 ハルヒは朝比奈さんが持ってきた俺へのお見舞いのメロンを食べ終えて言った。 ってお前、そのメロン全部食ったのかよ。それ俺のだろ? 「そうかもしれませんね」 古泉、お前思ってないだろ。とりあえずその手に持ったバナナの束を置け。 「だからキョンには新しい役職を与えて、雑用はみんなで分担することにするわね」 そう言ってハルヒはどこからともなく腕章とペンを取り出した。 って、どこから出したんだよ。ってかなんでそんな物持ってんだよ。 キュキュっとペンを走らせ、それを俺に突きつける。 「これでどう?嬉しいわよね」 渡された腕章には大きな字でこう書かれていた。 『団長付き人』 やれやれ、これからも大変そうだな。 今日からは俺も異世界人、これでSOS団の一員として新しくスタートってわけだ。 確かに向こうに行ってた時間は悪夢のような時間だったかもしれない。 けど、こうなってみると、この結果になったのは間違いなく異世界のおかげと言えるだろう。 異世界でのSOS団の出会い、ハルヒとの出会いがなければ俺はハルヒに告白なんてできなかったたろう。 ハルヒ。ひょっとしてこれもお前の望んだとおりの結果なのか? 異世界との交流を通して、俺に答えを出すことを望んだのか? まぁなんでもいいさ。 お前も望んでくれるなら、俺はいつまでもハルヒの隣にいたいと思う。 「ああ、ありがたく頂くよ。これからもよろしくな」 さて、これからはどんな新しいものとの交流が待っていることやら。 今から楽しみだぜ。 「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」 「いや、それ朝比奈さんが俺のお見舞いに持ってきたやつだから。しかも俺は食ってないぞ」 周りを見渡す。長門が食べていた。 長門はハルヒの方を向いて僅かだけ微笑みを感じさせる顔で言う。 「プリンくらいはあなたから貰ってもいいはず」 ◇◇◇◇◇ 最終章後編へ
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新川「涼宮ハルヒのお願い!ランキング!!」 多丸兄「今回のテーマはこちら!!」 森「本当に可愛い北校生がしりたーい!!」 多丸弟「そしてそれらの美少女たちを審査する美食家アカデミーはこちらぁっ!!」 キョン「どうも、キョンです。座右の銘はポニーテールは人類の宝です」 古泉「これはこれは……古泉です。今回はよろしくお願いしますよ、んっふ」 谷口「女の審査は任せろ!!!なんなら俺的北校美少女ランキングを公開してm」 国木田「国木田です。始めまして」 多丸弟「以上の四人の美食家アカデミーが、それぞれ10点ずつの持ち点、合計40点満点で審査してランキングを作成するぞ!!」 新川「機関のブレインたちが汗水垂らして作成した予想ランキングはこちらぁっ!!」 第一位 涼宮ハルヒ 第二位 朝比奈みくる 第三位 長門有希 第四位 鶴屋さん 第五位 喜緑江美里 第六位 朝倉涼子 第七位 阪中 佳実 森「上位三位はやっぱりSOS団が占めてるみたいね」 多丸兄「果たして一番可愛い北高生の称号は誰の手に!?それでは参りましょう!!まず第七位はこの方!!」 新川「阪中さん!!さて、美食家アカデミーたちの反応は?」 キョン「うーん……普通なんだよな」 古泉「普通ですね……」 谷口「うん、これといった特徴がねえんだよなあ……たしかに顔も可愛いし、スタイルだって悪くないんだけど……なんだかなあ」 国木田「普通に見てもかなり可愛い方だと思うけど、やっぱりこれだけ個性の多い北高生の中ではなんだか見劣りするものがあるよね。あと特徴的な口調だけど……僕的にはかなりマイナスかな。普通のしゃべった方が可愛いと思う」 多丸弟「早速美食家たちの厳しい指摘の声!!さて、開発者……もとい、美少女たちの反応は!?」 阪中「みんなひどいのね」 ハルヒ「どうどう」 みくる「ていうかなんですかぁこの企画……」 長門「普通に引く」 森「番組の内容自体に不満が集中しているぞ!」 新川「……」 多丸弟「さあ、気になる得点は!?」 キョン「7点です」古泉「5点です」谷口「4点です」国木田「6点です」 合計 22点 ハルヒ『うわぁ……厳しいわね』 みくる『涼宮さん、そんなこと言ってる場合じゃないですよう』 朝倉『谷口君にこんな点数付けられる筋合いないと思うわ』 長門『そう。あれは人類の最下層に位置する個体。採点する資格も無ければ、気にする必要も無いものと思われる』サスサス 阪中『うう……』 長門(ここで媚売っとけばシュークリームが) 新川「さて、ここまでは機関の予想通りの結果に!!続いて第六位に美食家アカデミーの選択した美少女は!?」 多丸兄「涼宮ハルヒ!!これは機関予想を大きく覆しての第六位だ!!美食家アカデミーたちの反応を見てみると?」 キョン「ハルヒか……黙っていてなおかつポニーテールにしてたらかなりいいんだけどな……でも最近髪短くしてるし騒がしいし……」 古泉「うーん……立場上言えませんでしたが、彼女あなたがいないときよく団室で放屁されるんですよ」 キョン「マジか」 古泉「えらくマジです。……そんなこともあって残念ながら僕もあまり高評価は下せませんね」 谷口「俺は一度振られた女には低評価を付ける事にしているんだ。それに性格も腐ってやがるしな」 国木田「そんな事誰も聞きたくないし、言っちゃだめだよ谷口。涼宮さんか……僕はそこまで悪いとは思わないけどな……でも、文化祭の映画のときのことキョンから聞いたんだけど、朝比奈さんにあんなことするのは良くないと思うな。でも最近はそんなことしないみたいだからそこまで悪い評価は上げられないよ」 多丸兄「世界が滅びそうな厳しいコメント!!美少女達の反応は!?」 ハルヒ『むきー!!!!』 みくる『涼宮さん落ち着いて……』 長門『正当な評価』 ハルヒ『有希!?』 長門『今のは腹話術。朝倉涼子改めまゆりんの陰謀』 朝倉『ちょっと長門さん!?まゆりんってなによ!?』 長門『ユニーク』 ハルヒ『……ともあれキョンと古泉くんにはおしおきが必要ね』 鶴屋『あははっ、キョンくんにげてー!!にょろ!!』 喜緑『なかなか厳しいようですね』 森「あまりに厳しい審査に、動揺が隠せないようだぞ!」 多丸弟「それでは気になる点数は!?」 キョン「6点です」古泉「6点です」谷口「3点です」国木田「8点です」 合計23点 ハルヒ『ぬがああああ!!!!!!!』 みくる『涼宮さん!!握りしめすぎて爪が掌に刺さって血がだくだく出てます!!危ないです!!』 長門『ユニーク』 ハルヒ『有希!?』 長門『見ざる聞かざる言わざる。まゆりんの陰謀』 朝倉『知らないわよ!?』 鶴屋『知らざるだねっ!!』 森「なんだか本人以外特に気にしてないみたいだぞ!」 ~この番組は世界の明日を作る、機関の提供でお送りしています~ CM中 キョン「………そろそろ説明してもらおうか」 古泉「なにがですか?」ニコッ キョン「とぼけんなって。あと古泉スマイルとかそういうのマジでいらないから」 古泉「んっふ、これは手厳しい」 キョン「だれの陰謀だ。ハルヒか?」 古泉「いや、今回は涼宮さんとは無関係ですよ。ついでに言うと貴方の親友の佐々木さんも無関係です」 キョン「じゃあなんでこんなことを」 古泉「分からないのかね?」キリッ キョン「え?」 古泉「そっちの方が、面白いだろう」ダイハツッ キョン「………」 古泉「いや、止めましょうって。無言で鉄パイプとか振りかぶっても面白いことなんてありませんから」 ~ここからは神人たちから世界を守る、機関の提供でお送りします~ 新川「予想一位のまさかの六位転落!!大波乱のまま続いて第五位に選ばれたのは!?」 多丸兄「朝比奈みくる!!またしても機関予想を大きく裏切る結果に!!美食家アカデミーたちは一体どのような反応を示したのか!?」 キョン「この人は……可愛らしいな。そして巨乳なんだが……」 古泉「貴方の仰りたい気持ちは理解しました……何かが足りないんですよね?」 キョン「ああ、そうだ……そして、言っちゃ悪いが影が非常に薄い。……残念だ」 谷口「俺的美的ランクで言えばAAAなんだが……たしかにキョンたちが言うとおり、何かが足りないんだよな」 国木田「すごく阪中さんとケースが似てるんだけど……やっぱりこの人の場合、お茶汲みメイドのキャラ設定とか、様々なキャラが涼宮さんによって後付けされたものだから 微妙なんじゃないかな?やっぱり個性ってものはその人自身でつけるものだし……」 多丸弟「北高のマドンナと称される朝比奈みくるの評価に意外すぎる厳しい声が!!これを受けて美少女たちの反応やいかにっ!?」 みくる『殺す。[禁則事項]で[禁則事項]して殺す』 ハルヒ『はっ!!みくるちゃんからドス黒いオーラが立ち上ってるわ!!』 長門『当然。意味のない脂肪をつけていたらだれでもこうなる』 ハルヒ『有希!?』 長門『まゆりん、いい加減にしてほしい』 まゆりん『長門さん?いい加減にしないと、今日のハンバーグあなたのだけ豆腐のやつにするわよ?』 長門『なぜあんなことをしてしまったのか自分にも理解できない。深く反省している。もうしない』 朝倉『よし』 森「どうやらSOS団の女性陣は怒ると人格が変わるようだぞ!」 新川「さて気になる点数は!?」 キョン「7点です」 古泉「6点です」 谷口「7点です」 国木田「7点です」 合計27点 みくる『でも涼宮さんより4点も上なんだぁ……ふふっ』 ハルヒ『みくるちゃん!!それどういう意味よ!?』 長門『超低空飛行な争い。ゆきりん見てられない』 ハルヒ『有希!?』 長門『まy……喜緑江美里改めわかめ星人は少し自重してほしい』 喜緑『長門さん?今なんと?』ニッコリ 長門『ご……ごめんなさい。ぶたないで。わたしの髪の毛をわかめに変えないで』ガタガタ 森「どうやらSOS団内の友情に亀裂が生じてきたようだぞ!」 多丸弟「さて!!大波乱が続くなか、お次は第四位!!ランクインしたのは……」 多丸兄「喜緑江美里!!美食家アカデミーの感想は?」 キョン「おお……喜緑さんか…!!美人だ……ただ」 古泉「ええ………この美貌には、朝比奈さんや涼宮さんとは違った何かを感じます。本当に気品があって上品そうな美人ですね……ですが」 谷口「うほっ、この人ってあの生徒会きっての美人の喜緑江美里さんじゃねえか!!お綺麗だなぁ……惚れ惚れするぜ!!……だが」 国木田「やっぱりこの人は上級生だけあって大人っぽさがあるよね。この人にも僕憧れてるんだ。ちょっとね。……けど」 キョン「わかめだ」 古泉「わかめですね」 谷口「わかめだな」 国木田「わかめだね」 喜緑『パーソナルネーム「キョン」「古泉一樹」「谷口」「国木田」の情報連結の解除を申請』 朝倉『ちょ、落ち着いてよね』 長門『そう。貴方がわかめなのはもはや避けようのない規定事項』 ハルヒ『有希!?』 長門『阪中佳実、出番がないからといってわたしにアフレコをするのは推祥できない』 阪中『はひっ!?』 鶴屋(出番がないのはわたしも同じっさ) 森「出番争いという新たな争いが起こっているようだぞ!」 新川「さて、気になる得点は!?」 キョン「8点です」 古泉「8点です」 谷口「8点です」 国木田「7点です」 合計31点 森「ついに大台の30点突破!!これに対して美少女の反応は!?」 みくる『くそワカメが。わたしの方が絶対可愛いわ』(すごいですぅ喜緑さん) 鶴屋『みくる、逆、逆』 喜緑『……まあ、わかめと言われたのは癪に障りますが、30突破は気分がいいですね』 長門『』スック トトトト 喜緑『あら、長門さん。なんですか?』 長門『TFEI最弱が』ボソッ 喜緑『』ピクッ 長門『』トトトト ペラッ 朝倉『は、は、ははは……』 阪中(帰りたいのね) 森「女の争いは恐ろしいぞ!」 新川「続いては第三位!!と、その前に……」 森「涼宮ハルヒの番外!ランキング!!」 多丸弟「ノミネートされたのはこちらのメンバーだ!!」 機関予想 第一位 佐々木 第二位 渡橋泰水 第三位 周防九曜 第四位 橘京子 多丸兄「こちらの佐々木団+αも美食家アカデミーに審査してもらおう!!」 森「本当は妹ちゃんやミヨキチちゃんもいれたかったけど、妹ちゃんはキョンくんの肉親だし、ミヨキチちゃんはあまりにも資料が無かったのでカットさせてもらったぞ!」 新川「さて番外編第四位は……この人だあっ!!!」 多丸弟「佐々木さん!!さて、美食家アカデミーたちの反応は!?」 キョン「佐々木か……可愛いんだけどなあ……なんかもうひとつ」 古泉「んふ、そうですね……非常に魅力的なんですがね」 国木田「やっぱり男性だけに僕っ娘ってキャラはいいんだけど……なんだか無理してる感じがあるよね。無理してまで個性を作っちゃいけないよ」 谷口「ああ……それに言っちゃ悪いが胸が小せえな。かなり可愛いけど」 新川「さて、気になる得点は!?」 キョン「8点です」 古泉「8点です」 谷口「8点です」 国木田「6点です」 合計30点 森「本編と同じく大波乱!!でも一発目にして30点の大台を突破したぞ!」 新川「非常にレベルの高い番外編!!続いては第三位!!選ばれたのは……」 多丸弟「周防九曜だあっ!!さあ、美食家アカデミーたちはどのような感想を抱いたのか!?」 キョン「なんだかんだ言っても九曜も可愛いよな、結構」 古泉「そうですね。彼女には彼女の魅力が多大にあります」 キョン「実は、俺踏切で襲われてアイツが微笑んだとき『耐えられたのは俺でこそだ』とか偉そうな事いってたけど正直昇天するかと思ったよ」 古泉「んふ。それは興味深い。またいつか詳しくきかせていただくといたしましょう」 谷口「す、周防さん……」 国木田「大丈夫、谷口?顔、酷い事になってるよ」 谷口「……ほっといてくれ」 新川「さて、気になる点数は!?」 キョン「9点です」 古泉「9点です」 谷口「6点です」 国木田「8点です」 合計32点 森「どうやら谷口くんはいきなり振られたのが相当ショックだったみたいだぞ!」 多丸兄「さあ番外編第二位は……この人!!」 藤原「渡橋泰水!!さて、気になる美食家アカデミーたちの反応は……?」 キョン「ヤスミか……可愛かったなあ」 古泉「ええ……もう二度と会えないのが残念でなりません」 キョン「……なあ、古泉よ」 古泉「なんですか?」 キョン「どうせ幻だったんなら……一回ぐらいやってても誰にも気付かれなかったよなあ……勿論警察にも」 古泉「おやおや……まさかこのような事で貴方と考えが一致するとは思いもしませんでしたよ」 キョン「……やっぱりお前とは親友だ」 谷口「可愛いなぁ……うん。可愛い。でもちょっとムネが小さいか?」 国木田「死になよ谷口。うん、でも涼宮さんが言ってたんだけど彼女って中学生なんだって。だから胸が小さいのは当然じゃないのかなあ」 谷口「JCだって…… み な ぎ っ て き た ぜ ! ! !」 国木田「ほんと帰りなよ」 新川「さて、気になる点数は!?」 キョン「9点です」 古泉「10点です」 谷口「8点です」 国木田「8点です」 合計35点 森「遂に古泉から満点が出たぞ!」 藤原「さあ!!残る第一位はこの人!!橘京子だぁっ!!!」 多丸兄「さて、美食家アカデミーたちの感想は!?」 キョン「おうふ……いやはや、朝比奈さん誘拐事件の犯人とはいえ……可愛いよなぁ」 古泉「この純真無垢な笑顔は……敵対組織ながら、かなり来るものがあります。そして仕事時にする子悪魔的笑みもまてbeautifulですぞ」 谷口「可愛いなあ……うん、このぽやーっとした感じがなんとも」 国木田「なんだか天然っぽい子だね。それもこの笑顔は作った天然じゃなくて真の天然だ。いまどき珍しい子だと思うよ」 新川「さて!!番外編第一位の点数は!?」 キョン「9点です」 古泉「9点です」 谷口「9点です」 国木田「10点です」 合計37点 森「惜しくも40点には届かなかったものの、本日最高得点をマークしたぞ!」 藤原「さて、CMの後は遂に本編ベスト3の発表だ!!」 ~この番組は●<マッガーレ印の機関でお送りします~ CM中 キョン「いやー……九曜に橘。そしてヤスミに佐々木……前回の事件の女性陣は実に素晴らしい!!」 古泉「全くです。いやはや、橘さんに至ってはあの事後思わずメールアドレスと電話番号を聞き出してしまったくらいですから」ハナタカダカー キョン「古泉……威張ってるつもりかもしれんが、俺だって橘のメールアドレスくらい持ってるぜ。そしてお前のとは文字列が違う……これがどういう意味だか分かるか?」 古泉「いえ……」 キョン「古泉。俺のとお前のと、ドメインを見比べてみろ」 古泉「はいはい……貴方のは……codomo.ne.jp……僕のは……orz」 キョン「そいつはサブアドだ」 古泉「ちくしょう」 ~ここからは世界の明日を担う機関の提供でお送りします~ 新川「さて!!遂に本家第三位の発表だ!!第三位は……この人!!」 藤原「長門有希だぁっ!!」 長門『……不服』ガンガン 朝倉『ちょ、長門さん、落ち着いて』 長門『黙れまゆりん』 藤原「さあ!美食家アカデミーたちの反応は!?」 キョン「長門か……正直、消失世界での長門の微笑み、それに帰ってきた後のありがとうはかなり俺の胸にくるものがあったな」 谷口「一年の最初こそ俺的美的ランクA-に留まっていたが……キョンたちと一緒にいるようになってからは雰囲気も柔らかくなったし、普通にAAランクくらいなら上げれるレベルになってきてるぜ」 国木田「そうだね……うん、谷口の言うとおり、かなり印象が柔らかくなったと思うな。今までは少し近寄り難かったんだけど……最近は接点こそ無いにしろ、接点さえあればかなりフレンドリーになることが出来ると思う」 藤原「ここまではかなりの好評価だ……しかし、ここにきてあの男が牙をむく!!」 古泉「あのー、確かに最近……特にこの12月から春にかけてかなり近寄りやすく、人間らしくなってますが……その、彼女少し黒いような印象を受けますね。なんだか自分というものを確立して、自信が出てきたのは結構だと思うんですが……少しそれを前面に出しすぎかなといった印象を受けますね」 藤原「ここまで同調同調を繰り返し、あまり自分の意見を出さなかった古泉がまさかのダメ出し!!これを受けて女性陣は!?」 長門『パーソナルネーム「ガチホモ」の情報連結の解除を申請』 朝倉『長門さん落ち着いて……ほら!!そんなことするから阿部高和さんがいなくなっちゃったじゃない!!』 長門『うかつ』 喜緑『うふふ、偉そうなことを言っていたわりには張り合いの無い順位ですね』 長門『たった一番とはいえわたしはあなたの上。あなたにわたしを皮肉る資格は無いものと思われる』 喜緑『おや、皮肉に聞こえましたか?そんなつもりはさらさら無かったんですけど』 森「皮肉というよりは、ただの悪口だぞ!」 藤原「さて、気になる得点は!?」 キョン「9点です」 古泉「8点です」 谷口「9点です」 国木田「9点です」 合計35点 長門『あなたより4点も上』ドヤアアアアアアアアアアアアア 喜緑『くっ……』ギリッ 鶴屋『有希っこすごいねっ!!』 長門『まだ出ていないあなたが言っても嫌味にしかきこえない』 ハルヒ『それにしてもSOS団の女性陣がこんな順位までなんて……鍛えなおしよ!!』 みくる『六位が何言っても説得力ないですよう』 ハルヒ『みくるちゃん!?』 みくる『ひえー!禁則事項ですぅ!!』 阪中(わたしなんてもう面目丸つぶれなのね) 森「なんだか知らないけど殺伐としているぞ!」 藤原「さて第二位発表の前にスタジオ予想だ!!」 森「朝倉涼子と鶴屋さんのどっちが一位か、スタジオで決めて欲しいぞ!」 佐々木「ふむ……とりあえず藤原くん、こちらにもどっておいで」 藤原「ふんっ、禁則事項だ」 橘「意味が分からないのです!」 九曜「――――チーム――――佐々木は――――橘京子と―――――佐々木某――――――チーム――――藤原は――――わたしと――――――シスコン未来人――――――――」 佐々木「九曜さん説明ありがとう。ふむ……僕の順位が最下位だったのは後でキョンにじっくり訊いてみるとして……やっぱり勝つのは鶴屋お嬢さんではないかな?」 橘「きっとそうなのです!!わたしに亀さんくれたのです!!」 佐々木「橘さん……言っては悪いが、そのう……なんだかアホの子になってないかな?」 橘「気のせいなのです!!天才の指輪も持ってるのです!!雑誌で売ってたのです!!」 佐々木(うわぁ……真性のアホだこいつ) 藤原「ふん、僕は癪だがあのTFEIに賭けてやろう」 九曜「―――どう――――して――?」 藤原「ふんっ、僕は太ももが好きだからd………あ」 佐々木「…………」 橘「…………」 九曜「…………」 藤原「いっそ殺せよ」 佐々木チーム……鶴屋さん 藤原チーム……朝倉 新川「さて、どちらの予想が正しいのか!?」 藤原「運命の瞬間!!第二位は……この人だ!!」 多丸弟「鶴屋さん!!!さて、美食家アカデミーは、どのようなジャッジを下したのか!?」 キョン「おお……鶴屋さんか……この人は正真正銘の天才だ……!!そして何よりもお美しい……」 古泉「んふ。まさかこれほどまでとは……いやはや、鶴屋家もあと50年、いや70年は安泰ですね」 谷口「いや、素晴らしい。マジですごい。それしか言い表す言葉がねえな」 国木田「流石、僕の進路……いや、人生を変えた人だよ」 多丸兄「美食家アカデミーのこの高評価!!女性陣の反応は!?」 鶴屋『みんな……こんな風に思っていてくれてたなんて……お姉さん感激だよっ!!』 みくる『すごいですぅ鶴屋さん』 ハルヒ『流石はわがSOS団の名誉顧問ね!!ううん、貴女には名誉顧問なんて肩書きは生ぬるいわ!!永世最高名誉顧問に任命します!!』 鶴屋『ハルにゃん、ありがとっ!!』 長門『』シュッシュッ 朝倉『どうしたの、長門さん?』 長門『次に呼ばれる不届き者を抹殺するための特訓。まさか情報統合思念体はそのような不届き者は抱え込んでいないと思われるが、例え抱え込んでいたとしても大丈夫。その場でスタッフがおいしくいただきました』 朝倉『ぴいっ!』 森「やっぱり恐ろしいぞ!」 藤原「さて気になる点数は……これだ!!」 キョン「10点です」 古泉「10点です」 谷口「10点です」 国木田「9点です」 合計39点 新川「一見完璧を思われた高評価に国木田氏が待ったをかけた!!その理由は!?」 キョン「国木田……?どうしてお前が9点なんだ?」 国木田「違うんだよキョン……確かにあの人は天才だ。でもね……まだ高みに昇る事ができる天才なんだ」 国木田「今彼女は天才の中の頂上にいるんだ。でも、まだだ。あの人ならまだそこから新しい頂上を積み上げて作っていくことができるんだ……そして、頂上の頂上まであの人が行き着いたとき……そのときに僕は10点を付けたいんだ」 谷口「国木田……」 古泉「国木田くん……」 キョン「ものさしが……違うんだな」 国木田「……そういうこと」 鶴屋『決めた。わたし国木田くんと結婚するよっ』 みくる『ちょ、そんないきなり』 鶴屋『わはは、冗談さっ……でも、そんな風にみてくれてる人がいるって、凄く大切なことだよねっ!!』 朝倉(どうしよう、なんか……とてもじゃないけど言い表せないエラーがどんどん湧き出てきてる) 森「あまり評価が高すぎるのも考え物だぞ!」 新川「そして遂に第一位!!朝倉涼子さんだ!!!」 藤原「さて、美食家アカデミーたちの反応は?」 キョン「なんてこった…………」 古泉「この眉毛………そしてこの眉毛……」 谷口「そしてこの健康的な太もも……」 国木田「鶴屋さんとはまた違う美しさがここにある……」 キョン「……なんだろう、二回刺されたのがなんだか光栄に思えてきた」 古泉「機関の見解は大きく間違っていました……彼女こそ、真の神です。それ以外にありえません」 谷口「AAランク+なんてヤワなもんじゃねえ……こいつは、いや、このお方はAAAAAランクだ!!」 国木田「うん!非のうちどころがないよ!」 藤原「さて、点数は!!」 キョン「10点です」 古泉「10点です」 谷口「10点です」 国木田「10点です」 合計40点 新川「満点だああああ!!!本日最初の満点に女性陣の反応は!?」 ハルヒ『朝倉!!アンタ凄いわ!!本日をもってアンタをSOS団副団長に任命します!!』 朝倉『あ、ありがとう!……あれ?でも古泉くんは?』 ハルヒ『ああ……古泉くんは 13の時点でキョンの前任ポストの雑用係に降格よ』 みくる『前任……?あのぅ、キョンくんは?』 ハルヒ『奴隷に降格』 朝倉(ひどっ) 朝倉『……ていうか長門さん』 長門『なに』 朝倉『どさくさに紛れて眉毛剃ろうとするの止めてちょうだい』 長門『そう』 鶴屋『まあ何はともあれおめでとう!!』 一同『おめでとう!!(なのね)』 朝倉『うう……ありがとう!!』グスッ 森「というわけで、ランキングは以上のものとなったぞ!」 機関予想 結果 一位 涼宮ハルヒ |一位 朝倉涼子 ↑ | 二位 朝比奈みくる |二位 鶴屋さん ↑ | 三位 長門有希 |三位 長門有希 → | 四位 鶴屋さん |四位 喜緑江美里 ↑ | 五位 喜緑江美里 |五位 朝比奈みくる ↓ | 六位 朝倉涼子 |六位 涼宮ハルヒ ↓ | 七位 阪中 |七位 阪中 → シャミセン「というわけで、藤原チームの勝利ー!!!」 藤原「ふんっ当然だ」 佐々木「そういえば藤原君司会だからそりゃ当たるよね」 橘「ズルなのです!!」 九曜「―――――――ズル」 藤原「俺、泣いてもいいかな?」 森「次回の涼宮ハルヒのお願い!ランキングは!」 新川「一番強い組織をしりたーい!!」 藤原「というわけで、皆さま、また来週!!」 ~この番組は明日を守る●<ふんもっふ! 機関の提供でお送りしました~ <後日談> ~数日後~ ハルヒ「キョン!!これ焼却炉に捨ててきて!!」 キョン「へいへいただいま」 長門「古泉一樹」 古泉「はい、なんでしょう」 長門「このへんの空気が悪い。恐らく肩が凝っているせいだと思われる。早くこの辺の空気の肩を揉むことを推奨……いや、命令する」 古泉「いや……空気に肩はないかと」 長門「逆らう気?」 古泉「めっそうもございません閣下」モミモミ 長門「……なぜ空中で手を動かしているの?あなたのような変態は即刻立ち去るべき」 古泉「……了解しました」 朝倉「なるほど。こうやってお茶っ葉を蒸らすのね」 みくる「そうですよ……うまくなってきましたね」 ~部室の外~ 古泉「……しくしく」 キョン「お、どうしたんだ古泉……またアレか?」 古泉「そうですう……めそめそ」 キョン「そうか……それはそうと、国木田と鶴屋さん、付き合い始めたらしいな」 古泉「そうなんですか?それはおめでたいですね」 キョン「……お互い親友どうし、この辛い状況を乗り切っていこうぜ」 古泉「………はい!!」 完
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SOS団に平和な空気が広がり 長門と古泉は膝を突き合わせてヒソヒソ話し合っている 今日はハルヒも来ないし つまらないので帰ろうかなと思っていた するとドアに小さなノックがあった 長門も古泉も立ち上がろうとしないので、仕方なく俺が立ってドアを開けた そこには俺の精神安定剤的頭痛不安イライラ解消お人形さんが立っていた 「あの…あのぅ…わわわわたし…」 どうしたんですか朝比奈さん? ご無事で何よりです とても大活躍だったそうで、まあいろいろありました こんな所に立ってないで、さあ中にどうぞ 「あのっ、わたし、ここに入ってもいいんでしょうか?」 朝比奈さん? どうしたんですか? 朝比奈さんはカバンを胸に抱え、内股に閉じたかわいい膝小僧をカクカクさせている この姿はまさに、最初にハルヒに拉致されてきた時と同じだ 「何か全然覚えてないんですぅ…学校に来て授業を受けて、その後何をしたらいいのか全然分からないんです でも何となくここに来なくちゃいけないような気がして、それで…」 まあどうぞ朝比奈さん、とにかく入りましょう 俺は小さな朝比奈さんの肩を抱くようにしてとりあえず中に案内した フワリとした巻き毛から爽やかな香りが立ち昇る ああこれは気持ちがいい 「え、ええとあの、わたしはここで何をしたらいいんでしょうか?」 えっと、まずはメイド服に着替えて、それからお茶を入れて、それはいいですからまずはどうぞ座って下さい 「あの…キョンくんってあなたですか?」 はい? まさか朝比奈さん 本当に覚えてないんですか? 俺の事もハルヒの事も? 「ななななんとなくは記憶があるんですけど、禁則事項で禁則事項してから後の事とか、禁則事項に行って転んで泥だらけになって禁則事項に会って、そして禁則事項の事がちょっと気になって禁則事項で調べたたら今度はは禁則……」 ああもういいです朝比奈さん とりあえず座って落ちつきましょう 「あの…今朝学校に来てから気がついたんですけど、私のカバンにこんな物が入っていて、それでキョンくんに…」 そう言って朝比奈さんはカバンから封筒を取り出した かわいい花柄のファンシーな封筒の送り主はもちろんすぐに分かった 表書きにはきれいな大人文字で『これをキョンくんに渡して下さい』と書かれ、裏面には小さく『朝比奈みくる』と書いてある 俺の頭に?が点滅した はて? 朝比奈さん(大)の存在は俺にも分かっている 何せつい今朝死ぬほど厳しいお説教を食らった直後だ でも朝比奈さん(小)には禁則のはず 朝比奈さん(小)に手紙をことづけるのにわざわざ自分の名前を書くとは? おっちょこちょいの朝比奈さん(大)が慌てる所を想像したがすぐに気付いた 朝比奈さんは俺に手紙を出すとも言っていた 早朝に現れたのはイレギュラーだから予定にない行動だったのだろう あの時はもう現在の朝比奈さんに手紙を持たせた後だったのかもしれない なのに朝比奈さんは何も言わなかったって事はこれは規定事項なのか? 考えるより行動した方が早い 俺は封筒を開けて中から1枚の便箋を取り出した 今の朝比奈さん(小)よりもかなり達筆になった筆跡で書かれていた 「キョンくんへ あなたのおかげで未来は正常な姿に戻りました 本当に感謝しています いつまでも自分に正直に生きて下さい そうすれば、あなたの想いは必ず実を結びます 涼宮さんを大切にしてあげて下さいね 朝比奈みくる P,S, そこにいる私はかなり混乱しているはずです めまぐるしい時間移動でTPDDのキャパシティがオーバーロードしちゃいました。あの異世界空間の影響と涼宮さんの力が合わさって、通常では考えられない動作をしちゃったので、しばらくその状態が続くと思います もしかしたら長門さんが修理してくれるかもしれないけど、数日経てば元に戻りますから心配はいりません それでも若干記憶が欠損してる部分もあると思いますので すみませんけどいろいろ教えてやって下さい あなたには禁則事項はありませんから これからもそこにいる私をよろしくお願いします」 俺は3回読み返してから手紙を朝比奈さんに渡した もうこの手紙を見せてもいいだろうと思った どうやら今回の事で、朝比奈さんは出世の階段を1つ上がったようだ 少なくとも朝比奈さん(大)の存在を明らかにしてもいいという事が まるでルーブル美術館から強奪されたフランス人形のように、かわいそうにぶるぶる震えている朝比奈さんはおっかなびっくりその手紙を読んでいたが、当然事情は全く把握できていない 「ななな何で私の名前が書いてあるんですかぁー? 何で記憶がなくなってるんですかぁ? TPDDって何なんですかー? 禁則事項って、もしかしたら禁則事項の事かなぁー?」 朝比奈さん ちょっと落ち着きましょう とりあえず心配はいりませんから ここはあなたの部室です 手紙に書いてある通り、すぐに記憶は戻りますから 何でしたら長門がすぐに 「禁則」 ああそうだった とにかく心配する事はありませんから 「これは面白いですね TPDDにも副作用があったとは やはり長門さんのおっしゃる通り、まだまだ開発途中だという事ですか」 「通常はあのような条件でTPDDを多用する事はないと想定されていた あれはあくまでイレギュラーなイベント でも開発者は今後十分認識しておく必要がある あの時の朝比奈みくるのTPDDの使用方法はまさに画期的 これからの改良に多大な経験値を与える事になる、はず」 気がつくと古泉と長門も朝比奈さんの背後に立って一緒に手紙を読んでいた 古泉の手がさりげなく長門の腰にまわされている ムカつく 「何も心配いりませんよ朝比奈さん 僕たちがついてますから この手紙に書いてある通り、あなたはすごい事を成し遂げた これは自慢すべき事です」 「そっそっそっそうなんですかぁー?」 ようやく朝比奈さんが落ち着いたので 本来ならここで俺にとってのルイ13世である、朝比奈ブランドの最高級日本茶などを味わいたい気分なのだが、メイド姿に着替える事も忘れている今の朝比奈さんにそれを要求するのは酷だろう 古泉と長門はヒソヒソ何かを話しているし、仕方ないか 俺は立ち上がってお茶の用意をした ヤカンでお湯を沸かしながら急須にお茶っ葉を投げ入れる お湯が湧くのを待っている間に胸ポケットに入れた携帯がブルブル震えた ハルヒからだった しかもメールじゃないか いつものハルヒはメールを送るようなまどろっこしい事は絶対にしない こちらの都合も考えずに名前も名乗らず用件だけを告げ、返事も聞かずに切ってしまうようなヤツが何でわざわざメールなんかするのだろう そもそもあいつがメールの打ち方を知っていたとは初耳だ 「駅前にバイキングのお店が新しくできたみたいよ 本日17時オープンしかも初日に限って半額だって!」 時間を見るとまだ4時10分過ぎだ お茶を飲んでからでも間に合うだろう お湯が沸騰したので急須に注ぎ、全員に配ってやる 古泉の前に置く時だけは憎しみを込めてドンと叩きつけた 自分の席に座ってさしてうまくもないお茶をズルズルすすり 呼吸を整えてからハルヒに返信した 「お茶飲んだらみんなで行くからそこで待っててくれ」 携帯を閉じて胸ポケットにしまい、再び湯呑みを手にするとまた電話だ 今度はハルヒからの普通の電話だった また携帯を取り出して開き、耳に当てた 「バカキョン!!!!!!!!!!」 携帯の小さなスピーカーから聞こえてきたほとんど原音のままの大音響は、俺の右耳から入って脳内を7周半ほど高速で駆け巡り、左の耳から抜けて部室中に轟音をとどろかせた おそらく部屋の全員が聞いていたのだろう 古泉も長門も、そして朝比奈さんまでもが口をポカンと開けていた 「な…な…何だったんですか今のは?」 俺はすでに切れていた携帯を閉じて、5秒で状況を説明した まだ鼓膜がジンジンしていて右耳がおかしい 鼓膜が破れたらハルヒに治療費全額負担させてやる 「やれやれ……」 おい古泉 それは俺のセリフだ 「長門さんと話していたのですが、今回の事で涼宮さんの精神に重大な変化があったようです。これは機関も同意見です 近々我々の任務にも大きな変革が訪れるかと期待していたのですが、長門さんによるとあくまで暫定的なものらしいですね 朝比奈さんからの手紙がどういう意味を持つのか、それは今から考える事ですが、長門さんの暫定的という意味が今分かったような気がします」 何だ古泉 もうちょっと分かりやすく言え 「つまり涼宮さんの精神は今は安定していますが、それはあくまで一時的なもののようですね 再び爆発する可能性が非常に高いという事です そして次に爆発するとしたら、その原因を作るのは間違いなくあなた あなたの今後の行動次第では、すでに力を自覚してしまった涼宮さんが何を始めてしまうか、予想するだに恐ろしいとはまさにこの事です」 すまん古泉 俺の取った行動のどこがおかしいのか、箇条書きにして説明してくれ 「あっあの・・・キョンくん すっすっ涼宮さんは、キョンくんと2人で行きたかったんじゃないかしら?」 うっ 「だから内緒でメールにしたんだと思いますぅ」 「ふふふ、お分かりでしょう。もう涼宮さんは大きく変わり始めています 早起きして弁当を作ったり、あなたが居眠りなどしないように気を配ったり そこまで献身的にあなたの事を考えてくれている涼宮さんなのに 当のあなたがこの調子ではね」 分かったよ じゃあこのお茶飲んだら行くから みんなも気をつけて帰れよ その時長門が突然立ち上がった 何年か前にどこかのアニメでやっていたような舌足らずのゆっくりした声で 俺は長門が物真似までできる事を初めて知った 「まったくお前はどこまで他人に迷惑ばっかりかけて生きているんだ そろそろ他人の気持ちを考えられるように努力できないのかよ いつになったらお前は学習能力というものを身につけるんだ いいからさっさと出て行きやがれ、この大バカ野郎」 俺は長門のすさまじい殺気を感じた 急いでカバンを引っつかみ、部室を出ようとした 追い打ちをかけるように、長門の詠唱が響く まさかこの俺が、長門の呪文の餌食になってしまうとは… 「………」 間一髪、有機情報連結の解除から逃れた俺は校門に急いだ 昇降口で靴を履きかえるのももどかしく、転がるように学校の外に出た その瞬間だった 背中を見えない手で押され、俺は時速100km近い速度で坂を駆け下りた 途中で何人もの通行人とすれ違うが、そのたびに鋭い横移動に体を揺さぶられ、襲いかかる横Gに気分が悪くなってくる 赤信号は全て俺の手前で青に変わり、2分もかからずに駅前の広場に着いた 腕組みをして待ち構えるハルヒの目の前数cmの所で、俺は急停止した 「わ……」 すさまじい加速と激しい横G,それに恐怖と緊張感で、俺は汗びっしょりだった 吐き気が喉元に突き上げてくる トイレはどこだ? 「あんた、えらい早かったじゃないの。ってか早すぎ」 ちょっと待っててくれハルヒちゃん 俺は公園のトイレに急ぎ、汚物を処理した 何度もうがいをして顔を洗い、ようやく一息ついてからハルヒの元に戻った 「1人なの?キョン」 ああ1人だ 「みんな連れて来るって言ったじゃないの」 いやそれは訂正します 訂正させられた 「何でこんなすごい勢いで走ってきたの?」 それは禁則で ああもう禁則じゃないのか 長門が怒り狂って俺に呪文をかけた 「有希が?呪文?」 そうだよお前ももう見ただろ 「あたしにもかけてくれるかしらね?」 長門に聞いてみろ 「面白そうねそれ!ちょっと学校に戻りましょうよ、今すぐに!」 ハルヒ、それは明日でいいだろ 今から学校に帰ったら俺は間違いなく長門に殺される 「何よもうキョン!」 ハルヒ 俺は学校で長門に呪文かけられて喜んでるお前よりも 俺と2人でメシ食ってるお前を見てる方が今は楽しいんだ 「キョン?」 本当だ。だから今日はメシ食いに行こう。半額なら俺がおごってやれるから お願いですから俺と一緒にバイキング食べに行って下さい ハルヒはやっと笑顔に戻ってくれた 両目と口が同じ大きさの正三角形になった 「ふっふーん!いいわ!あんたがそう言うんならね! でもまだ早いからちょっと歩きましょう!」 そう言ってハルヒは俺の腕を取り、さっそうと歩き出した ハルヒの髪からは甘いいい匂いが漂い、柔らかな胸のふくらみが俺の腕に伝わってくる ありがとう長門、俺を分かってくれて お前のジョークにはこれからさんざん振り回されそうな予感がするけど いいんだよなこれで SOS団は全員がハッピーエンドを迎えるんだよ そう 全員だぞ絶対に 涼宮ハルヒの共学 完
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涼宮ハルヒの出会い 『アイツノソンザイ』プロローグ 私はただの人間だった………… そう自覚してから何年がたったのかしら? もう3年もたったのね… 明日は入学式か~ 『…つまんない』 平凡な入学式、ホントつっまんない そしてこのクラスもホント見るからに平凡、なんでなの? なんで私だけ… そんなこと考えてるうちに自己紹介とかいう平凡な行為の時間になったらしい たんたんと終わっていく、前の奴の自己紹介なんて頭に入ってなかった 別に目立ちたいとかじゃない、けど気がついたら私はこういっていた 『東中学出身、涼宮ハルヒ』 『ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者 がいたら、あたしのところに来なさい、以上』 涼宮ハルヒの出会い 『アイツノソンザイ』エピローグ02 別にどう思われてもいい、でももしかしたら、って思うと… だからって別に後悔なんかしてない、平凡なことはいやなの! 数日後、前の席の奴に話しかけられた 「しょっぱなの自己紹介のアレ、どのへんまで本気だったんだ?」 やっぱりね…そうだよね、普通に考えたら誰でもそうだよね… わかってた、私は何度も自分に言い聞かせた だからかな、冷静に対応もできなかった、ただただ返事をしただけで… でもその後なのよね、なんかこいつは違うな~って思えたの 髪型に気がついたときはって思ったし、それに話も面白いのよ 合わせてくれるっていうのかしら?でも今までと違う感じがした すごく私は面白かった、それからSOS団を作ったのはすぐだったわね 終 第1章